Needlework Marble 大西淳子

Monthly Kit Archive

2008年3月のキット

着物地の
パンプキンバッグ

 
  • 着物地のパンプキンバッグ
  • 着物地のパンプキンバッグ
  • 着物地のパンプキンバッグ
  • 着物地のパンプキンバッグ

作者より

 はじめにご報告申し上げます。

 今回のキットは限定数5個です。

 購入ご希望の方は、以下をお読みになる前に、今すぐご注文されることをお勧め致します!

 なぜ5個なのかというと、材料である着物地をとても贅沢に使っているからです。

 なぜこの価格かと申しますと、白いバラに使用している白のスパングル以外は全てヴィンテージのビーズとスパングルを使用しているからです。

 でも、本当に私が拘ったのはこのバッグのデザイン、フォルムなんです。落ち着いたところでバッグのサイズにご注目下さい。

 今回のバッグはマンスリーキット史上もっとも大きなバッグです。

 そしてなぜか外寸と内寸が違う?なぜ内側が小さいのか?

 それはひとえに古い着物地を配慮してのことでございます。

 内と外の間に生まれる空間が外側の生地にかかる力を軽減してくれます。

 そして内側に入れるものによってバッグの形状が変化するのも防いでくれます。ギャザーがたくさんあるのは柔らかさを表現したいのもありますが、体に触れる部分が1か所に定まらないことで、同じ個所が摩擦によって擦れてくるの避けるための配慮でもあります。

 なぜ、今回ここまで拘るのか、と言うと、この着物地が大好きだからです。

 ターコイズブルーとオレンジは私のテーマカラー。そこに大正ロマンを思わせるレトロモダンな白いバラ。私が買わずに誰が買う!(あー、このフレーズ、何度めの登場でしょう…)

 入手したのは去年の夏。その後、いつものように我が母の手によって解かれた後、アトリエの『キット材料専用ストック』箱の中で眠り続けること数か月、やっとふさわしいデザインが浮かびこうしてみなさんにお披露目できる運びとなりました。

 デザインが浮かび、といっても着手した時点では、まだ大まかなラインしか決まっていませんでした。

 これだけ大切にした素材なのですから、まずは何かほかの生地でサンプルを作ってから本番へ、というのが筋のはずですが、何を思ったか私、いきなりこの着物地を使って作り始めてしまいました。

 やはりその素材じゃないとフォルムに微妙な違いが出てしまうかもしれないし、柄の出方も確認したいしなどいくつかの理由はあったのですが、そこまでやる時間がなかったというのが正直なところです。

 まあ、成功したからこんなことも書けるんですけどね。

 解かれた着物のパーツの中の袖一枚分(全体のちょうど6分の1の量です)をテーブルに広げてしばし眺めました。バッグの横幅は反物幅の2倍にしようと決めていたので(アバウトだなぁ)じょきじょきと4枚に等分して横に並べてみました。長さも…これでいいか。(どこまでもアバウトです)それを筒状にして「何となく」タックを畳んでいきます。あき口はどうしても雑誌を横にして入れられる大きさにしたかったので、その大きさまで縮まったところでタックの数を決めました。底のほうは…口と同じでいいか。(おいおい!)その大きさから割り出した楕円形を紙で作って充ててみると、なんと丁度よい大きさ。これでよし!

 ……ここまで書いたところで先の「拘ったのはデザイン、フォルム」という言葉の信憑性に疑問が生じた方、大事なのはこれからなんです!まあ続けて聞いて下さい。

 問題は持ち手。これまでにも何度も申し上げてきましたが、バッグはこの持ち手のデザインでイメージが大きく変わってしまうのです。私としても慎重にならざるを得ません。

 まず、このバッグの大きさと古い着物地という素材を考慮するとできるだけ、着物地の1点に負担がかからないようにしなければなりません。そうなるとグラニースタイルの持ち手がふさわしいと思われます。これにすればあき口の大きさもこのまま生かせますし。しかしグラニーと同じ太さでは、バランスがよくないし肩にかけた時、痛いかも。では、思い切って太くするか!と大胆にも幅20センチの生地を4つ折りにして5センチ幅でいってみました。そしたら思いもよらぬ形が誕生したのです。見た瞬間、脳裏に浮かんだのがハロウィンのおばけカボチャ。

 迷わず『パンプキンバッグ』と命名致しました。

 今回も持ち手の長さは、お使いになる方の用途、体型に合わせて調節できるように素材をご用意します。

 外寸より内寸が小さいとはいえ、かなり入りますよ~。その日の持ち物-札入れ、小銭入れ、5年手帳、ポーチ、ハンカチ、ティシュ、デジカメ、お弁当箱-を入れて…よし、雑誌も!

 こんな便利なバッグ、毎日持ちたいですよね、でもお願いです。時々は休ませてあげて下さい。

 工夫を施したとはいえ、素材は時代を経てきた着物です。

 それでも、毎日使いたい!という方は丈夫な生地でもうひとつ作ることをお勧めします!

 お作りになってみれば、それがそんなに大変でないこともおわかりいただけるかと思います。

 あーっ、私も誰かに作ってほしいなぁ。

キットについて

キット価格 20,000円(税抜)
サイズ 外寸
縦31×横約50×底マチ幅10センチ
内寸
縦27×横約40×底マチ幅10センチ
キット内容 着物地、中厚コットン、シャンタン、接着芯、接着キルト芯、中細ゴム、縫いつけマグネット、ヴィンテージビーズ4種、ヴィンテージスパングル1種、白スパングル、型紙

マンスリーキットの詳細はこちら

2008年5月
2008年
5月

2008年2月
2008年
2月

マンスリーキットの一覧はこちら


最新の
マンスリーキット
に戻る


ホームに戻る

マンスリー
キット
アーカイブ
一覧へ

ページの
先頭へ