予報によると今年は厳しい暑さが続くとか。そうは言っても、8月も半ばとなれば夏のファッションにもちょっと飽きてしまって炎天下であろうとも新しい秋冬物が飾られたウインドーが気になりますよね。ウール素材の美しい発色がとても新鮮に感じられてついついセーターを買ってしまった去年の晩夏を思い出しました。
長袖は無理でも、バッグでならちょっと秋を先取りすることはできそう。夏の名残りを漂わせながらも秋冬ものの洋服ともしっくりとコーディネート出来るデザインとは・・・
今回のバッグはちょっと琉球風の型染めの古裂に渋い赤のシルクの組み合わせ。シルクは途中で生地を折り畳んでプリペイドカードが入るポケットになっています。
後ろ面は粋な縞の古裂、裏地は絣風のチャコールのインテリアテキスタイルで持ち手はパンチングの革紐でちょっとシックに。表側は全て絹素材ですのでひんやりとした肌触りが残暑の中でも心地よく、光線によって微妙に変化する赤は、時に夏の明るさを思わせあるいは成熟の秋を予感させる色にも見えます。そしてこの古裂の柄、梅・松・竹・菊・・・四季の花が何とも言えないバランスで同居しているのです！一つの着物を長く着られるようにという昔の人の智恵ですね。それでいて少しも貧相に見えない、むしろ美しいハーモニーを生み出していることに私はまたまた感服させられたのでした。
