高尿酸血症を放置すると
結晶化した尿酸が体の色々な部分に沈着し、関節などにたまった尿酸の結晶が炎症を起こし、激しい痛みを伴う関節炎となります。
これが「風が吹いても痛い」と言われる痛風発作です。
発作がおさまったからといって高尿酸血症が改善されたわけではありません。
そのまま放置しておくとまた同じ発作を起こし、そうしてるうちに尿酸が体のあらゆるところへ沈着して慢性の痛風となり、間節が曲がらなくなったり、腎臓の障害が起こるようになります。
合併症
高血圧
高尿酸血症の人の半数近く。
血圧が高いと心臓や血管の病気だけでなく、動脈硬化による病気も合併する危険が高くなる。
動脈硬化が進むと、脳卒中や脳梗塞、狭心症、心筋梗塞など命にかかわることにもなりかねない。
腎臓の機能を低下させてしまうため、さらに腎障害が起こりやすくなる。
逆に高尿酸血症を引き起こすこともある。
糖尿病
痛風の人は糖代謝の異常のある人が多い。(お互いに代謝異常による病気であることから)
肥満で高尿酸血症を起こしている人には耐糖能異常の人が多いので、高尿酸血症で太っている人は、肥満を解消するだけで糖尿病を防ぐことができる。
高脂血症
コレステロールは正常でも中性脂肪の高い人が多く、その半数以上が、動脈硬化を引き起こしかねない高脂血症を合併。
これらのことから、高尿酸血症があると動脈硬化を促進してしまいます。痛風患者さんの死因の大きな割合を占めていた尿毒症が、有効な治療法が確立されて減少しましたが、動脈硬化によって脳や心臓の血管障害が起こり、死亡する例は増えています。
尿酸値が高いときは、早いうちに発見して治療すれば、さまざまな合併症の予防にもつながります。