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『米国におけるごみ処理発電プロジェクト  経営的視点から考える』より

 現在、わが国のごみ処理システムは最早危機的状況にあると考えられる。
所沢でのダイオキシン問題で急遽明るみになった感のある、ダイオキシンと化学物質に対して有効な対策が為されていないこと、おのずと最終処分場である埋め立て地の安全が確保されないこと、その量が逼迫していることがそれらを物語っている。

行政は、社会問題にまで発展したこの問題を前に、ようやく遅ればせながら2002年を目途としたごみ処理システムの改造計画に着手しようとしている。
ごみの減量化をねらう包装容器リサイクル法と、厚生省、環境庁がダイオキシンの規制を厳しくした新ガイドラインと、大気汚染防止法である。

もしそれらが額面通り完全実行されれば状況はかなり改善されるとは考えられるが、対策が、主に数値にばかり気を取られ根本的なシステム改造にまで届かない現在の状況では半信半疑の感想をもたざるを得ない。

従来の大量生産、大量消費型経済システムとどのようにおりあいをつけていこうとしているのか、計画実行プランとコストバランスのシュミレーションはどのように展開されているのか、いずれにしても根本的本質的安全とコストを実現できるのか。その場しのぎの対策で高いコストの安全となりはしないか。
多分それらの回答を得るまでにはかなり時間を要することであろう。
しかも、その間も刻一刻と環境は悪化していく一方である。

リサイクルの推進等、増加する一方のごみに対して現在わが国では各地方行政を主体にその問題に対して取り組みだしてはいるものの、根本的解決からはほど遠い状態だ。

そこで私は、政府のダイオキシン対策関係閣僚協議で決定した指針の全ての基準をもクリアしている徹底的な広域化を進めた大型ごみ処理発電システムをここで提案したい。
実は、そのサンプルとなるべくプロジェクトが、現在、米国マサチューセッツ州で健全に安全に稼働している。
SEMASSプロジェクトという事業で、私はその存在を一冊の書籍によって知ることができた。
(SEMASSプロジェクト=South East MASSachusetts:サウスイーストマサチューセッツ)

『米国におけるごみ処理発電プロジェクト  経営的視点から考える』
阿部正 著 中央法規

詳細については本を読んでもらうこととして、その特徴を幾つか紹介したい。

極めて高い安全性の事実
焼却炉から排出されるダイオキシンは pg/M3 0.0014と報告されている測定方法は、煙突の先端に取り付けられている測定器が24時間稼働し、その情報は公開されている。
又、その周辺一帯はクランベリーの生産地でありながら11年の間、問題や事故や悪影響やトラブルを起こしていない。
その優秀さは、その模型がスミソニアンミュージアムに15年間展示されていることが実証している。

私企業の運営と経営
40余りのコミュニテイーとのごみ処理契約と売電による収入にて成り立つ。

経済性
1800トン/1日の大きな規模でありながら同じ規模の日本のプラントより格段のコストの安さ。焼却システムのシンプルさ。

今後の方針
このように優れたプラントが現存しているというのに、何故わが国では着目しないのであろうか。そして何故輸入しないのであろうか。
わが国政府あるいは地方行政がこのプラントに着目しない以上、民間で着手するしかない。
つまりその民間人である私がまずはこのように腰を上げたわけだが、それにしてはこの規模はあまりにも大きすぎ、とても私一人で実現できる事ではない。
現実的に見て私一人の力で可能なことは企画書の作成、そして、多くのこのプロジェクト実現への参加者を募ることくらいであろう。
しかし、北海道道民が『エア・ドゥー』の実現に成功した様に、自分の安全は自分で作り出すシステムを構築することが結果として、経済、文化、生活の分野に活気を取り戻すことも可能である。