花粉症の治療は予防が大切です。コンビニエンスストアなどにも花粉症グッズがあり、それらをうまく利用するのも一つですが、予防の基本は花粉の量をいかに少なくするかです。
 
風が強い日は外出を控え、窓を閉めて花粉の侵入を防ぐなどの対策が必要です。スギ花粉症のシーズンが近づくと飛散予測情報が新聞やテレビなどで報じられており、インターネットからも様ような情報を得ることができますので、利用されてみて下さい。
 
花粉症の症状(くしゃみ・鼻水・鼻ずまり・目のかゆみなど)がでたら薬物療法が主ですが、他に免疫療法や手術治療などもあります。

薬物療法

鼻アレルギー診療ガイドラインに基づいて、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬などの飲み薬と、局所に使用する点鼻・点眼薬を使用します。
昨今話題になっている初期治療とは、花粉症の症状が出る前から薬を飲んでおくと実際花粉が飛び始めても症状が出てから飲むより症状がかなり軽くすむという治療法で、飲み薬にはいくつかの種類があり、患者さんに合った薬がありますので、かかりつけ医と相談されてみてください。

免疫療法

減感作療法といって注射による治療で、2~3年かけて体質改善を行う方法です。7~8割の方が花粉症から解放されていますが、この治療法を行っている施設は限られており、長期間を要します。

手術治療

レーザーや高周波凝固装置を用いて鼻の粘膜を処理する方法で、外来通院で行えます。手術後一週間は処置が必要となりますが、スギ花粉症に対してはシーズン前の秋から冬にかけて行うのが一般的です。入院して行う他の手術治療もありますので、耳鼻咽喉科専門医に御相談ください。

もとかわ耳鼻咽喉科
本川 浩一