インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症で、Aソ連型、A香港型、およびその亜型、B型がほぼ毎年流行しています

症状

咽頭痛、鼻汁、咳嗽などの上気道炎症状がありますが、インフルエンザの特徴として突然の発症、高熱、全身倦怠感、筋肉痛などの全身症状があります。
しかし、迅速診断キットにより、上記の典型的な症状がなくてもインフルエンザと診断されるものが増えています

合併症

小児の脳炎、脳症、インフルエンザによる肺炎、心筋炎などがあり、予後が良くない時もあります。また、高齢者では二次性の細菌性肺炎もあり、肺炎球菌ワクチンの接種も望まれます。

治療

現在は、抗インフルエンザ薬を使用するのが一般的です。発症後、48時間以内に内服薬(オセルタミビル)もしくは吸入薬(ザナミビル)を用いますが、平成22年からは1回の吸入ですむラニナビル、点滴静注のペラミビルも使用できるようになっています。
特に小児においての解熱剤は、アセトアミノフェンの使用が適切です。

予防

インフルエンザワクチンの接種が大切です。100%予防できるものではありませんが、重症化や死亡を減らすことが出来ます。
この他に、接触感染を防ぐための手洗い、マスクの励行、部屋の換気、加湿などが有効です。感染の危険性が大きい人は、保険適用外ですが抗インフルエンザ薬の予防投与もできます。
最後に、AH5N1の死亡率の高いトリインフルエンザの世界的流行が懸念されます

長沢医院
長沢 達郎