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除染終へ更地にひとつ輪飾を (福島県)三瓶 美月 |
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間もなく九年目の三月がめぐってきます。三瓶さんは浜通りから長らく会津若松市に移住しておられ、そこで岡田良子さん達に逢われ、「藍生」に参加されました。七十八歳と書かれておられますが、淡々と詠み上げられたこの句、除染という日本語とひとつの輪飾。そして更地。一行の俳句は雄弁です。 |
生意気な患者に疲れ年暮るる (長崎県)渡部誠一郎
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渡部先生の正直なご感想。生意気な患者、その人との対応で疲れてしまった医師。実感あふれる一行。年暮るるも過不足のないあっせんとなっています。 |
鍋焦がし大皿も割るお元日 (栃木県)半澤 典子
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元日の半澤家。大変な事態ですが、ユーモアのある句になっています。お元日の下五が効いているのだと思います。 |
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