TOP : George Follmer and his Lotus Porsche in 1965.
Dr.Kのモデルカーレーシング時評
1965 USRRCチャンピオンマシン
LOTUS PORSCHE を考察する

 あの1963年第1回日本グランプリ 国際スポーツカーレースを制した“ロータス23”のシャーシにポルシェ水平対抗4気筒を積んでチャパラル2を破り(!?)1965年度USRRC(アメリカン・ロードレーシング・チャンピオンシップ)を勝ち取った“ロータス・ポルシェ”とはどんなマシンだったのでしょうか。
今回は1/24スケールスロットレーシングカーに置き換えてその秘密に迫ってみたいと思います。
製作、そして解説は、もちろんDr.K氏にお願いしました。


 「ロータス・ポルシェの話」 (その1)
 
 今でこそ、ロータス23は日本のヒストリック・シーンでは、それほど珍しい車ではなくなったが、第1回 日本グランプリ、或いは65年当時のスロット・レーシング・シーンではやはりライトウエイトで小排気量、低く速いと言う、斬新な車ではなかっただろうか・・?
今回は、数あるロータスの23番の中でも、特に成功を収めた或る車をヴィンテージ仕立てで作ってみようと思う。
私がこの車の存在を知ったのは、そんなに昔のことではない。外国の古い「CAR & DRIVER」のチャンピオン・プラグのコマーシャルに時々出ていたのを見たくらいだ。その写真の下には以下の様に書いてある・・。(右写真)
"George Follmer's under -2liter Lotus/Porsche Finish Overall "・・そう、この車は当時のUSRRCの1965年のチャンピオンカーなのである!!。
当時はクラス分け毎に、順位によりポイントを付けていたので、並み居る大排気量の車を尻目にこの車がオーバーオール・ウイナー(チャンピオン)に輝いてしまった様なのだ・・・。
この辺の詳しい事情は、当時のレースの生き字引と言われる編集長の牧野氏に補足をお願いして、話しを先に進めよう。
今から8年ほど前、趣味のスロットカーの、それもヴィンテージ・スロットカーの情報誌に、このロータス・ポルシェ(ボディーのみ)が載っていたのを見かけた事がある。(写真下)
このロータス・ポルシェを、いつかは作ってみようと思っていたのだが、中々新品のレベルのロータスをぶった切るには忍びなく、ついついジャンクの素材が見つかるまで、のびのびになっていた。 ・・それでは素材の紹介から始めることにする。 
1) 素材は云わずと知れたレヴェルのロータス23のジャンク・RTRの車である。面白い事に、このボディーは、キット或いは、ボディー・キットの物とは若干違いRTR専用のボディーで有る事が写真からも判ると思う。(写真 3)
当時、ボディーパーツの接着等、手間を省く事と、商品の均一化を計る為に、金型を幾らか手直しした様だ。

@ ライト・カバーはスナップ・オン・タイプで、ただカバーを上からはめるようになっている。その為、ボディー側に、カバーをさし込む穴が開いている。ウインドウ・スクリーンも同様のはめ込み式で、ボディーに4個の小さな穴が開いている(写真 1)。


(写真 1)
TOP : #33 RTR "23"body and kit's body.
A キットのボディーにはロール・バーをさし込む穴が2箇所、座席の直ぐ後に存在するがこのRTRバージョンのボディーにはそれが無く、当然、ロールバーも存在しない(写真 2)。

(写真 2)
TOP : Revel slotcar kit's body( Left side) and RTR.
B RTRバージョンのボディーには、リア・カウル上部にエアーを取り込むアウトレットの2個の開口部も存在しない(。新しいプラシャーシーのリア・マウントの位置関係から、埋めざるを得なかった様だ(写真 3を参照)。

C RTRであるが故、シャーシーも異なる。その為、シャーシをマウントするポストもキットのボディーとは異なる位置に存在する。シャーシーも組みたて、モーターの搭載等が簡単に出来る設計になっている。

素材になるこの車は、当時相当痛めつけられていたらしく、ごらんの様にフロントのガイド部のパネルが切り取られ、リアのホイルアーチもごらんの様に醜く切り取られている。
ホーム・サーキットで走らせるだけでも、当時はやはり速さのみに走っていたのだろうか・・・?!(写真 4)


TOP : The RTR's Lotus 23 body and frame.
(写真 3)

(写真 4)
TOP : Revel 1/24 Lotus 23 RTR.
This is RTR original body line.
(C) Photographs by Dr.K.


TOP : The Kit's body  "23" and #33 RTR's body  "23".
 

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(C) Report, photographs by Dr.K.
(C) Text report by Hirofumi Makino.