初代 “R: 555-5” ゴールドロッドシャーシは・・・ 実は、発売されていなかった?! モデル・スピードライフリターンズ 第1号の青柳金属工業 前編 を書き終えて後編の草案を考えている時に、ふと見落としていることがあることに気づく。 それは、下のゴールドロッドシャーシの紹介広告の中にあった。 諸般の事情で、1968年4月号NO.29AYK広告内において、お詫びコメントが掲示されて発売中止となった"R: 556" に変わり、急遽発売の予告が掲載された"R:555-5"ゴールドロッドシャーシの下のイラストでの解説と、同年5月号NO.30に載った試作品なのだろうか実際の写真での掲載の中に、値段や発売時期については一切書かれていないことに気づいた。 そして、同年8月号NO.33において正式に"R: 555-5 ゴーゴーシリーズ(インラインタイプ)NO.2"として発売されるに至った。 最初にイラストとサンプル商品が紹介されたインラインタイプのゴールドロッドシャーシの特長を見ると、後に正式に発売された時のこの商品の最大の特長である“フローティグ・ボディマウント”(バタフライ機構を持つマウント)がないのである!!さらに、フロントシャフトは、発売時にはノーマルな真鍮パイプにシャフトを通すタイプなのに対して、ピアノ線を利用したフリーホイールタイプであった。 そして、正式に発売されたインラインタイプ、そして、その後発売されたサイドワインダータイプにはもちろん“フローティグ・ボディマウント”機構は付いている。 では、この初代ゴールドロッドシャーシは発売されたのであろうか?! 残念ながらその証拠になる記事や資料は見つかっていない。ただ、AYKのその後の広告を見る限り、この初代ゴールドロッドシャーシの姿を見ることは2度となかった。 さらに、発売されたゴールドロッドシャーシは「ゴーゴーシリーズ」と名を変えて、発売が古い順にNOを"R: 555-5 NO.1"のようにつけて行くことになるのだが、そのNO.1には、1967年8月号NO.21で紹介されているフロントがピアノ線を利用したフリーホイール仕様の"R: 555"であった。そして、NO.2は発売されたゴールドロッドシャーシインラインタイプが、NO.3はサイドワインダータイプとなった。 *後日、NO.1= A. NO.2=B, NO.3=C, NO.4=Dという品番に変更している。 以上のことより、“フローティグ・ボディマウント”バタフライ機構マウントを持たずフロントがピアノ線利用のフリーホイール機構を持つ、初代ゴールドロッドシャーシは完全に姿を消したことになる。 今となってははっきりした理由はわからないが、R: 556の失敗をカバーするため急遽企画段階であったゴールドロッドシャーシを広告に出してしまったというのが一番の理由だったのではないだろうか。 |
1968年4月号NO.29に掲載された初代ゴールドロッドシャーシのイラストによる紹介。 ![]() 1968年5月号NO.30に掲載された写真によるゴールドロッドシャーシの紹介。 ![]() 1968年10月号NO.35において、最終的に発売された インラインタイプとサイドワインダータイプ の"R: 555-5"ゴールドロッドシャーシである。 ![]() ヴィンテージスロットカーに詳しい友人が現在も インラインタイプを所有しているので写真をお借りした。 AYKでは、その後、カタログ上の商品番号を変更し、 R: 555-A,B,C,D,というアルファベットを使用することになる。 NO.1=A, NO.2=B等。 ![]() ![]() 新たなAYKの"R: 555-5"ゴーゴーシリーズNO.1は、 このフロントフリーホイール仕様のタイプとなる。 ![]() |
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