家の近所では、ようやく梅の花が咲き始めました。着物に描かれる数ある花の中でも梅はもっとも「絵になる花」だと思います。花や蕾の愛らしさに加え、その枝ぶりがおもしろいこともあるのでしょう、古い着物をみていると様々にデザイン化された斬新で面白い梅柄に出会います。今回作品に使用した着物地も柄自体はさらりと描かれているのですがそこに注された色の美しさがとてもモダンで洗練された印象を漂わせています。ちょうど入手したばかりの口金があったので布の柔らかさと柄行を生かしてギャザーのたっぷり入ったバッグに仕立ててみました。ポイントはアンティークのビーズバッグに倣ってぎっしりとつけた短いフリンジ。フリンジのついたバッグを持つととしゃらしゃらと揺れる感じとビーズによる「幸せな重さ」に自分の心がじわっーと満たされていくんですよね。。。
今回は裁断した後にわりと大きめのハギレが残ると思いますので、工夫してもう1点作ってみてはいかがでしょうか。私はデニムの生地に長方形に切りそろえたハギレをのせてジグザグミシンでダーッとアップリケをし、ポイントにヴィンテージのブルーのグログランリボンとピンクのベルベットのリボンをプラスしてサブバッグを作りました。出来上がりサイズは24センチ角の正方形です。裏地もつけず持ち手は革ひもをカシメで留めただけなので1時間くらいで出来上がりました。これで全体の収納量がぐっと増え、持ち歩く機会も増えそうです。ちょっとした工夫でとても豊かな気持ちになれる、それがハンドメイドの素晴しさかと思います。