バッテリーとは(キャンピングカーのサブバッテリー)

自動車にはバッテリーが搭載され、エンジン始動用、補助用バッテリー(サブバッテリー)などがあります。
さて、普段は自動車の見えないところで働いているバッテリーについて簡単に説明しましょう。
バッテリーになぜ電気を蓄えられるのでしょうか、それは電気エネルギーが電気エネルギーとして蓄えられているのではなく化学エネルギーに変化させて蓄えられているからです。バッテリーから電気を取り出す(放電)と化学変化して電気エネルギーとなり、化学変化が終了に近付くと電気が取り出せ難くくなり通常バッテリーが空っぽになったという表現になります。ここでバッテリーに外部から電気エネルギーを加えてやる(充電)と先ほどと逆の化学変化がおこり元の電気エネルギーが取り出せる状態に戻り数百回程度繰り返し使用する事ができます。
バッテリーを充電する時は14.2V〜14.7Vといった12Vバッテリー本来の電圧より高い電圧を加えるのも化学変化させるたで80Ahのバッテリーを空っぽ状態から満充電状態にするには100Ah位の充電エネルギーが必要となります。開放型バッテリーの充電では充電中の端子電圧は充電に伴い次第に上昇しさらに充電すると急激に上昇しその後安定します。端子電圧の上昇に伴い水の電気分解が促進され発生したガスにより電解液がかくはんされバッテリー下部に滞留していた濃い硫酸が拡散することで電解液上部の比重も上昇します。電解液比重を測定する事で化学変化量が確認出来、電気容量を知ることができる訳です。(実際はバッテリーの寿命や電解液の減少などにより異なることがあります)
またバッテリーはその充電初期は充電電流のすべてが充電反応(化学変化)に費やされるますが端子電圧が上昇し水の電気分解の発生とともに充電効率が低下します。完全充電後は+極から酸素ガス、-極から水素ガスが発生し充電容量は変化しなくなり、充電エネルギーは水の電気分解と熱になって放出されます。バッテリーの充電は水の電気分解、熱などに充電エネルギーを取られるため80Ahのバッテリーに充電するのには100Ah位の充電エネルギーが必要になる訳です。

密閉型バッテリーは流動する電解液がなく、電解液を浸透させた保持物質と電極からなり充電時に発生するガスは還元され水に戻るため電解液は減少しません。しかし適切な充電電圧(電流量)の条件下ではガスは発生しませんが充電電圧が高くなると電流量が増加してバッテリーの持つ還元反応の限界を超えてガスが発生するため電解液が減少、発生したガスでバッテリー容器が膨らんだりガスが外部に放出して本来の性能を十分に維持できなくなります。密閉型バッテリーの充電には注意が必要と言われるのはそのためです。
12Vのバッテリーを見ると内部が6箇所に別れています。実は12Vのバッテリーと言っても2Vの電池が6個直列に接続されて12Vのバッテリーになっていて一つの電池をセルと呼びます。例えばセルの一つでも不良となれば12Vのバッテリーは10Vのバッテリーになってしまい自動車バッテリーとしては使えません。(実際の12Vのバッテリー電圧は12.6Vから12.8V位ですから各セルは2.1V位です)
バッテリーが早期にダメになる原因としては過充電、過放電がありますがほとんどは過放電によるものでしょう。特にキャンピングカーのサブバッテリーは過放電寸前まで、または限界を越えて使われる可能性があります。
過放電状態とはバッテリーの容量表示(5時間率)で10.5Vまでの放電した値を指します。過放電させてしまったとしてもすぐに充電すればバッテリーは元に戻り元の性能を発揮することができますが時間をおげば内部の化学物質が結晶化して充電を妨げることになり劣化を早めてしまう事になります。その結果、本来80Ahのバッテリー容量が50Ah位の能力に減ってしまいます。
バッテリー本来の寿命まで使うにはまず過放電を避けるべきで使ったらできるだけ速やかに充電をしましよう。また、過放電状態にならないようにメーターで監視する、過放電状態になる前に外部と遮断、放電を防ぐ保護装置(バッテリー残量計) SLプロテクター を付けるなど、過放電を防ぐことがバッテリー本来の性能と寿命まで使うコツです。
走行充電、サブバッテリー保護の複合製品SLコントローラ(RC-1210RC-2420)

5時間率とは、バッテリーを満充電状態から放電させ、5時間後に端子電圧が10.5Vに降下した時の全放電電流をバッテリー容量とした表示方法です。例えば、あるバッテリーを10Aで5時間放電させ端子電圧が10.5Vに降下した場合このバッテリーの容量は50Ahと言う事になります。このほかにも10時間、20時間率などの表示方法があります。(サウスロング)



 


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