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◍ マイ・フェア・レディ ◍


- MY FAIR LADY -


1964年制作のオードリー・ヘプバーン主演で制作されたミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」は、第37回・アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ全8部門を受賞した名画であり、当時ワーナー映画史上最高の制作費=1700万ドルという巨費を投じた大作だったが、元は第11回・トニー賞で主要6部門を受賞した1956年のジュリー・アンドリュース主演で上演されたブロードウェイ・ミュージカル版の映画化である事はあまりにも有名・・・

・・・なのだが、実は(更に)此の舞台には作家・劇作家・政治家・ジャーナリスト etc 様々な肩書きを持つアイルランド出身の才人・ジョージ・バーナード・ショーが1912年に書き下ろし、翌年1913年ウィーンにて初演された舞台「ピグマリオン (Pygmalion)」が元々の原作なのである。要するにかなり往年(20世紀初頭)の戯曲が直接の原作扱いと成っており、登場人物も主要な役柄『訛りを話す花売り:イライザ』『言語学者:ヒギンズ』等々、キャラクターのバックボーン&役名もそのまま本作で継承されている。
只、バーナード・ショーが1912年に意図した「ピグマリオン」という戯曲の題名の意味合いは?というと、ギリシア神話に登場するキプロス島の王=ピュグマリオーンを(後の両劇中では)ヒギンズ教授に擬えており、依って淑女教育(淑女特訓?)をされ ⇒ 変身後のイライザはというと “王が彫刻した象牙の像” という役回りになるのだが、此の彫刻は女神アプロディーテーの姿に似せ(王のエゴが作りだした) “理想とする究極の(文字通り)女性像” という図式に成っている訳なので、辿ってゆくと実に奥が深い男女の物語なのである。

ミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」はヘプバーンを主演に決定した時点で、其の様に当時まだ貴族社会の風潮が色濃く残っていた英国において、特に封建的な社会に対しての体制批判の色が濃いバーナード・ショー版に立ち返る筈も無く、基本として1956年のブロードウェイ舞台=要するに華やかで明るい面が(やや)目立ち、ロマンティック・コメディ要素の強いジュリー・アンドリュース版と、1938年・初映画版とを100%踏襲した形には成ってはいるのだが(*因みに1913年のオリジナルである初舞台版と、1938年の初映画版&1956年の舞台版&1964年の映画版では肝心のオチが大分異なっている)、此処の文を読んだ方は是非本作の本当の原作が非ミュージカルであり、風刺性の強い戯曲がルーツである事を(頭の隅に留め置き)踏まえた上で再見したなら、より「マイ・フェア・レディ」という名画が楽しめるのでは???と思ったりもしています。(*映画「マイ・フェア・レディ」は第18回・映画・アニメーション ウェブアワード・グランプリ作品です)


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WEB AWARDS 第18回・グランプリ (2023・前期) 受賞記念
- 2023 WEB AWARD SECOND GRAND PRIX -


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