千葉県眼科医会
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近視の矯正手術
角膜の形を変えて角膜の屈折度を変化させて近視や乱視を矯正する手術です。
現在行われている主な方法を以下に述べます。

エキシマレーザー手術
 1980年代になってエキシマレーザーによる手術(PRK)が開発され、放射状角膜切開術は急速にレーザー手術に主役を渡しつつあります。特に1990年代からは、レーシック法が考案され、今後はこれが主流となるでしょう。両者とも近視はもとより遠視、乱視の矯正ができます。
 日本では、統計がなく正確な数字は不明ですが、推測では、PRKとレーシック法を合わせて1万件(97年)くらい、その内8,000件は正式な研修を受けていない形成外科医が行っており、トラブルの発生は、形成外科での手術に集中しているとのことです。
PRKの長所
手術が簡単。すべてコンピュータ制御で正確。

PRKの短所
術後の眼痛が必発。痛みを少なくするために治療用のソフト・コンタクトレンズを数日間装用を必要とすることが多い。
術後視力が出るのに数日かかる。
高度の近視の矯正で角膜の表面やや下に薄い濁り(上皮下混濁)が生じることがある。多くは視力に影響しないが、たまにその為に視力が低下する。
レーシック法の長所
PRKに比し、術後の痛みは殆どない。
視力の出が早い。1時間程でぼんやりと視力が出、翌日には殆どの人がよく見えるようになる。
高度近視に適する。(上皮下の混濁がないため)

レーシック法の短所
レーザー手術に先立って、一部を残して表面を薄く円形に切る操作が加わるため、手術がPRKよりも複雑で高度のテクニックがいる。
円形に切る操作による合併症が起こることがある。
レーザー手術のできる人
1. 20才以上(近視の進行が止まるということと本人の責任で行うという意味でこの年齢まで待ちます)
2. 眼鏡、CLが装用困難
以上の上に
1. 左右の度の差の大きい人
2. 強い乱視の人
3. 中等度以上の安定した近視
4. 十分な医師の説明と患者さんの納得(正常な角膜の形を変えるという他の手術にはない特殊性から特に大切です)

レーザー手術のできない人
1. 20才以下。手術に関する説明を理解できない人。
2. 高度のドライ・アイ(涙の少ない人)。
3. 数年以内に白内障手術を受ける可能性のある人。
4. 円錐角膜、活動性の眼炎症、糖尿病、その他眼科医が手術は不可能と考える人。

軽いdry eyeの人、アレルギ−の人は手術可能です。手術の術前検査は、コンタクトレンズは少なくとも2週間外して検査します。
エキシマレーザー手術(PRK、レーシック法)の問題点
器械が高価。維持費も高い。以上から一般眼科への普及は難しく、手術料も高価です。

厳密な基準を元に適応を決めますので、希望する人すべてが手術を受けられるわけではありません。するにしても眼科医でよく眼を調べて貰い、十分説明を受け、納得してから行うようして下さい。
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