目標はコースレコード、回れDFV !!

 「いよいよ最終戦がやってきた。僕は今まで1基しかなかったDFVエンジンをいたわってきたが、それというのもすべてその日のためである。 シリーズの終わりに、もうエンジンをいたわる必要はない。 この日こそ、DFVエンジンを思い切り回し、その本領を発揮させよう。 そして目標は、コースレコードである。
 僕は最終戦(富士ビクトリー200Km)に燃えていた。この日こそローラT280のすべてをFISCOにしるしておきたかったである。
 僕は予選でリミットの10500rpmまでエンジンを回した。 そして午前中のセッションに 1分43秒40 というコースレコードを記録。この日の最初の目標を達成した。
 レースでは、前半酒井選手とトップ争いを展開。2リッターグループ共つばぜり合いを展開した。そして、10周がすぎるころ僕はトップに躍り出、その後独走した。そして、幸運にも3連勝を成し遂げることが出来たのである。」

 上のコメントは、オートテクニック誌1973年2月号の「72年レース総決算 高原敬武」の中に書かれていた高原氏自ら書いたものの中から1コメントを抜粋したものである。ちなみに、それまでの富士6Kmフルコースのコースレコードは、同年の「富士300マイルレース」において、酒井正がマクラーレンM12で叩き出した“1分44秒63”であった。
 
 今回、西岡氏が製作されたローラT280 DFVは、高原敬武氏が上のコメントでも述べている通り、最終戦でコースレコードを出した時の仕様で作られている。これは、ご本人の希望であったという。やはり、その時の感激が今だ忘れられないものだったんだと想像する。
 
 
 
 
 TOP : 1/24scale LOLA T280 DFV. built by Teruo Nishioka.
 This version was made with the 1972 Fuji Victory 200km race specification.

 
 
 
 
 
 
  TOP : The area around the engine is beautiful!
 
 
 
TOP : LOLA T280 running straight in the rain in the debut race Fuji 300 miles race.
(C) Photograph by Bontaro.

 
 
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(C) Photographs and build by Teruo Nishioka.