妊娠と薬
妊娠中に飲む薬は,おなかの赤ちゃんへの影響など,不安がいっぱいです。
しかし薬を飲まずにいると,おなかの赤ちゃんにも良くない症状が現れる事もあるのです。
本当に必要な薬を,産婦人科などの医師に相談してから服用しましょう。
なぜ赤ちゃんに影響するの?
母体が薬を飲むと,胎盤を通って赤ちゃんの体内に入ります。
赤ちゃんが尿として排出したとしても羊水に出した薬は再び赤ちゃんの中に入ってしまい悪循環が続きます。
しかし赤ちゃんに悪影響があるかどうかは,薬の種類や妊娠周期によって異なります。
妊娠周期の違いによる影響は?
★男性が使用した薬剤は,影響するのでしょうか?
薬剤の影響を受けた精子は,受精能力を失うか受精しても着床しないので,男性が服用した薬については,そんなに心配する事はありません。
精液には一般的に20%程度,奇形のある精子が含まれているそうです。
もともと受精は何億個かの精子のうち1個が選ばれるものですから,ある薬剤で奇形精子が少しくらいの割合で増えたからといって,あまり影響しないと考えられています。
影響があるとすれば…
精子形成期間は,およそ74日とされているので,影響するとすれば,受精前約3ヶ月以内に投与された薬剤です。
☆男性側の投与で胎児異常が生じる可能性のある薬
《医師の処方が必要な薬です》
コルヒチン(痛風用薬)
父親の服用でダウン症候群などの先天性異常児出産の報告
(
催奇形性あるので妊婦には禁忌となっています。)
チガソン(乾癬・角化症用薬)
精子形成能異常
投与中及び投与中止後、男性は6ヵ月間避妊する事
( 女性の場合、2年間は避妊する事
)
グリセオフルビン(内服白癬治療剤)
動物実験で催奇形性 チガソン同様6ヶ月避妊