地域とともに躍進を
大阪狭山市教育委員会教育長 岡本 修一
大阪府立狭山高等学校が創設され、ここに20周年を迎えられましたことは、誠に意義
深いことであります。一言に20年と申しましても、開校当時の幾多の厳しい諸条件を克 服し、関係者のご尽力もあって徐々に学校の体制を整備され、今や地域にしっかり根を下 ろし、今日のように立派に成長を遂げられたこと何にも増して喜ばしい限りです。 大阪狭山市の市章を上部に配し、高校の「高」をデザイン化したもので、地域社会の文 化を人即ち学校が支えながら、大鳥が大きく飛躍するように描かれたという狭山高校の校 章がこれまでの20年の校史を鮮やかに象徴しているように思えます。 たしかに、創設期と今日とでは社会環境が激変し、現在教育改革が愁眉の課題となって おります。そんな潮流の中にあって、高等学校の教育も今まで以上に、一人ひとりの個性 を伸ばすための特色ある学校づくりの推進が強く求められております。 「総合学科」 「単位制学校」 「新しいタイプの専門学校」 「総合選択制」 など高等学校 は時代の要請に応えるため、その教育内容がより多様化していく流れの中にあります。 その流れの中にあっても、決して見失ってはならないことは.教育本来の目的に照らし た人間形成とは、『学校教育法』 にもあるように 「社会について、広く深い理解と健全な 批判力を養い、個性の確立に努める」 ことにあることに変わりはないという認識です。 創立20周年を輝かしい記念の節目とされ、地域に根ざした学校・家庭・地域社会が三 位一体となった学校づくりのため、次の10年を新たな目標に、校訓に掲げられている 「自主」「創造」「連帯」を生徒育成の旗印にして、その校章の如く今後この狭山の地により 深く広く根を下ろされ、大鳥のように逞しく躍進されることを心より祈願いたしまして、 お祝いの言葉といたします。 |