メッセージの目次へ 大阪府教育委員会祝辞
創立2 0周年を迎えて

学校長 秦泉寺正紹


 
  昭和55年4月、古代より文化の開けた由緒ある狭山の地に、大阪府立第135高等学校と

して誕生して以来、20年という記念すべき時を迎えることができましたことはまことに慶賀

にたえません。

 「創立20年」ということだけを見ますと、府立高校の中ではまだまだ歴史の浅いといった

感がいたしますが、伝統校に負けない成果と実績をその短期間にあげることができました

ことは、ひとえに地元の皆様方の熱いご支援と初代校長松尾元和先生をはじめ、これまで

狭山高校に関わってこられた多くの先生方の教育に対する熱意があったからにほかなり

ません。

  昭和58年2月に、第1期生417名を世に送り出して以来、現在まで約8500名の卒業生の

皆さんが今やあらゆる分野で活躍しておられることは、在校生にとっても、わたくしたち教

職員にとっても大変力強く感じられるところであります。

 この20年の間、世の中が急激に変化し、1人の考え方、価値観も大きく変わっていく中に

あって、本校の校訓である「自主・創造・連帯」の綱領は、狭山高校に育ち巣立っていく生

徒たちの胸に脈々と受け継がれていっております。勉学はもとよりクラブ活動、生徒会活動

また各種の学校行事などにおいては、生徒たちが自主的に行動しアイデアを出しながら積

極的に取り組んでいる姿は、まことに頼もしい限りです。

 最近の少子化の影響もあって、一時は36学級規模のマンモス校であったのが、今では

クラス数も27クラスで、生徒数も1000人余りとなっております。そのほとんどが進学を希望

し、毎日熱心に学習に励み、着実に実績を上げていっておりますが、クラブ活動においても

各種の大会ですばらしい成績をあげてくるなど、そのたくましさは先輩方から受け継がれて

きたパイオニア精神とも言うべきものだと思われます。

 さて、今日の教育の流れは21世紀を目の前にして大きな変革期を迎えようとしております。

これまでの画一的な教育から脱皮し、生涯学習社会を生きぬくための自己教育力の育成、

基礎・基本を充実し創造力豊かな個性の育成、教育の量的拡大から質的充実などという

ことが課題となっております。それぞれの課題の実現に向け、さまざまな取り組みを通して、

時代を生きぬく人間を育成していくことが私たち教育に携わる者の大きな使命であると感じ

ております。

 創立20周年という大きな節目に立ち、これまでの実績を確実に継承しつつ、さらに新しい

時代に向け、本校教育の更なる発展のために教職員一丸となって邁進いたす所存でござ

いますので、今後ともよろしくご支援の程をお願い申し上げます。

 最後に、これまで多大のご尽力を賜りました府当局をはじめ、当記念行事にご協力、ご

援助をいただきました歴代PTA、同窓会、旧職員ならびに関係の皆様方に厚くお礼申し上

げごあいさつといたします。

メッセージの目次へ 大阪府教育委員会祝辞