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府立狭山高等学校創立二十周年記念式典 

祝 辞

大阪府教育委員会

 紅葉がー段とあざやかさを増し、深まりゆく秋を感

じるこの佳き日に、大阪府立狭山高等学校創立二十周

年記念式典が挙行されますことを心からお喜び申し上

げます。式典に当たり、大阪府教育委員会といたしま

して、一言、お祝いの言葉を申し上げます。

 本校は、昭和五十五年四月、古くから交通の要所と

して栄え、金剛、葛城連峰の眺望にも恵まれた文化の

香り高く緑豊かな狭山の地に、地域からの熱い期待に

応えて開校されました。創立以来二十年にわたり、大

阪狭山市にある唯一の府立高校として地域からの厚い

協力に支えられ、恵まれた教育環境の中で、「パイオ

ニアの精神を培う。地域と結びついた学校づくりを行

う。」 ことを教育目標とされ、「 自主・ 創造・ 連帯 」

を校訓に、教育活動を展開してこられました。学習活

動、学校行事、部活動を通して、自らが課した課題を

自主的に解決しようと努力する誠実さと、自分を律し

つつ、激しく変化する社会に主体的に対応できる豊か

な感性と想像力を兼ね備えた本校の卒業生の方々が、

今、各方面で活躍を続けられていることは誠に喜ばし

いことであります。

 歴代の校長先生をはじめ、教職員の皆様に対し、こ

こに深く敬意を表しますとともに、本校の発展に格別

の御協力を賜りました保護者や卒業生の方々、並びに

関係の皆様に対しまして、心から感謝申し上げる次第

でございます。

 さて、今日の社会を取り巻く状況は、国際化、科学

技術や情報化の進展、少子高齢化、地球的規模での環

境問題など、大きく変化しており、教育の分野にも大

きな影響を与えております。これからの学校教育にお

きましては、二十一世紀の社会を担う生徒たちに、こ

うした変化にも十分対応できる力を養うため、画一的

で知識のー方的な教え込みの教育を改め、一人ひとり

の個性を伸ばし、学ぶことの喜びが満たされる教育を

推進するとともに、一人ひとりが自立しつつ、共に生

きる社会の実現をめざして、正義感や倫理観、人権感

覚や他人を思いやる心など豊かな人間性を育むことが

求められております。

 大阪府教育委員会におきましては、本年4月、今後

の十年間程度を見通し、学校改革、教育内容及び教育

方法の改善など学校教育の再構築と学校・家庭・地域

社会の連携による総合的な教育力の再構築等を柱とし

た「教育改革プログラム」をとりまとめたところでご

ざいます。

 本校におきましては、早くから個性重視の教育に徹

し、生徒の能力、適性を確実に把握し、毎日の授業を

充実させるとともに、保護者の方々との連携を密にし

て、個々の生徒に適した進路指導を展開してこられま

した。また国際交流にも積極的に取り組まれ、世界に

目を向けた生き方を養う教育にも励んでこられました。

部活動ではワンダーフォーゲル部が全国大会に出場し

好成績を挙げられるなど、自主的・自律的行動力や連

帯の精神の涵養にも御尽力してこられました。今後も

これからの社会の変化に主体的に対応できる人材の育

成に努めていただくよう、期待するところ誠に大なる

ものがございます。

 本日、御列席の方々や同窓会、PTAの皆様におか

れましては、より一層の御支援、御協力を賜りますよ

うお願い申し上げます。

 最後になりましたが、在校生の皆さんには、この意

義深い式典を契機として、狭山高校生としてニ十年の

歴史と未来への自信と自覚をもって、自らの可能性を

信じ、将来を積極的に切り開くため努力されることを

期待いたしまして、お祝いの言葉といたします。
 

平成11年11月26日

 
 

 

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