防犯灯経緯
後々の人がわからなくなるのを避けるために記述している。 水銀灯の形状や業者決定
設置 1999年12月
- 物理的には水銀灯であるが、生活上の機能的には防犯であったり安全目的であったりする。だから、助成金や補助金が出る。
- 設置には約1000万円を必要とし、250万円ほどの市の助成金をもらっている。税収が延びている時代は助成率は高かったが、今はこんな程度になっている。
- 毎年の電気代に80万円程を必要とするが、約60%は市の補助金が出るので、負担は40%の30万円程である。
- 管球の交換や故障修理、保険などで平均すれば年間10万円程は必要になる。これには補助金は出ず、問題になっている。電気料金は高くなっているので、負担は徐々に増している。
- ポールを含む寿命は引き延ばしても15年ほどだろう。更改のために毎年蓄積をしている。この間に約1000万円を蓄積しなければならない。
- この会の場合には、6ブロックに別れていてブロックごとに蓄積方法が違う。3地区が溝口大山街道振興会内に蓄積する方法をとり、3地区は自分のブロック内で自己責任で蓄積する方法をとっている。
- この所有者は誰なのか「溝口大山街道振興会」と思っていただこう(曖昧な表現理由を図の下にコメントしておく)。
《基本問題》
この振興会の場合、防犯灯は全部私有地内に設置されている。公道には設置場所がないことが理由である。しかし、このようなケースは非常に少ない。多くは、公道設置で、そこに商店街が許可を得て、街路灯を設置している場合(多くの商店街)と行政が設置している(梶が谷など)場合がある。当振興会の場合には、一応許可届けは出してある。電線が公道を横切り、ポールは私有地とは言うものの公道上に上部が突き出す場合もあるからである。
昔は、商店が軒を連ね「まあ私有地でよいだろう、商人で維持しよう」と言うことで良かったのだろうが、今は社会の変化で、物販や飲食商人は減り、街道は高津住民の生活基幹道路となってしまった。このような環境において、いずれは「何故、通りに面するものだけで」と言うことになるだろう。将来、誰かが音頭を取りこの問題を市や町会を相手に解決しなければならなくなるだろう。
《過去の組織や経緯》
- 当初は、防犯灯会というものはなく溝口大通り商店会(溝口大山街道振興会の改組前の名称)と一体だったらしい。
- ところが戦後の経済発展から防犯灯に対しても多額の助成金が出るようになり、かつ一つの会当たりの助成金の上限が定まっていたので、助成金を多く受け取るために商店会と防犯灯会を分離し、かつ防犯灯会を2つに分離したとのことである。昭和の半ばの頃だろう。二つの防犯灯会の下には集金単位としての各々3つのブロックが設けられた。現在の第1〜3、第4〜6のように分かれていた。
- 本来、水銀灯の更改などはこの会が連合して行うべきものであったはずだが、各々の防犯灯会は集金以外は何もしない会に陥ってしまった。そこで、実質的にはメンバーが重なり合う商店会が、集金以外のもの(更改などにおける市への助成金申請、区役所への電気料金補助金の申請、防犯灯の保守)を行ってきた。東京電力への支払いは6ブロック各々がやっていた。6地区あるので電気料金の補助金の申請などは6×12の72枚の領収書をかき集め集計し区役所に提出しなければならず、またある地区では領収書をなくした、などもあり手間がかかった。
- 一方、助成金などは徐々に減ってきて、会を分離したことは何の意味もなさなくなっていたのだが、こんなことには誰も疑問を持たなかった。
- そこで、1999年の水銀灯更改後の2000年度に入り、各々の水銀灯会から商店街にお金を納める方法とし、東京電力への支払いは一本化した。これで手間は楽になった。
- さらに、2004年度には前年秋から各水銀灯会の長との調整を図り、水銀灯会と溝口大通り商店会を一体とした「溝口大山街道振興会」に改組した。水銀灯は防犯灯、即ち街道の環境を目的として設置しているものである。2年ほどの準備期間を経て、2003年5月から「大山街道活性化推進協議会」も立ち上がり街道の改善に取り組もうとしているなどから、いつまでもバラバラな水銀灯会を外に置き、いちいち調整することなどは地域にありがちな余計な労力ばかりかかり出来ないと考えたからである。
- 改組にあたっては、商工会員と環境会員を設けることと建物規模による会費額を定めた。
- 改組は行ったが、細かな点では意見の食い違いがあり、それぞれのブロックの考え方を尊重し、下記のように二分されることになった。
・更改費用は溝口大山街道振興会の中に蓄積するブロック(第1(留保金を返却し、水銀灯会も解散した)、第3(留保金は返却せず水銀灯会も残す)、第6)
・更改費用は従来の水銀灯会に蓄積する必要な時点で集めるブロック(第2、第4、第5)
- これらの二分も会の運営からは面倒なこともあり、いずれは調整が必要だと思っている。世代交代とともに考えも変わるだろう。
《水銀灯の所有権その他》
- 厳密に言えば、所有権は各ブロックと溝口大山街道振興会の権利割合による所有である。何故ならば、この更改時は6水銀灯会があり、その水銀灯会からお金を集め更改したからである。当時の溝口大通り商店会からは100万円程を支援している。ただし、市は溝口大通り商店会だけを認知しており、各々の水銀灯会を認知していないので、助成金は溝口大通り商店会に来ている。
- 万一、落下で人や物に被害を与えた場合には、本来は各々のブロックの長が責任を持たなければならないのであるが、そこまで意識している長は皆無だろう。実際問題としては振興会の会長が、ということになるだろう。しかし、一般会員もこんな事があることは十分に認識いただく必要がある。
《保険》
- 設置時には工事者の損害物責任賠償保険がかかっていた。
- これも10年間で切れたので今は独自に保険をかけている。
- 最近は水銀灯事故(柱が老朽化で倒れ怪我をさせた、電線が低く車が引っかけ倒し死亡事故となった)があり、行政などからおふれが来る。しかし、本来は設置者の管理意識問題である。
- 以前の水銀灯は落下事故があったと言うことであった。ところがいい加減なもので「落ちた、廃棄した」だけで終わっていたらしい。考えられないことである。
《保守》
- 故障など何かある度に「会長に連絡」では会長もたまったものではない。会長の職は雑用ではない。
- そこで、更新時に「各ブロックから電気事業者に直接連絡、電気事業者が自律的に対処する」という仕組みをつくった。ところが、これも忘れられている。更に、依頼した電気事業者の能力不足もあって、うまくこの仕組みは機能しなかった。そこで、現在は会長以外の特定者に連絡、そこから総合能力がある業者に依頼することになっている。
《防犯灯のLED化》
2007年頃から防犯灯のLED化が言われるようになったのだが、次のように考えている。
- まず、球の特性として、水銀灯照度を持つものがない、下方向の明かりとなり拡散するものがない、白色の強いものになる(出来れば景観との絡みから電球色をと考えていたので)。
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- 1灯当たり6万円の改修費、全体で400万程のお金かかる(半額補助金でまかなえるが)。
- 電気代の出費は年間30万円ほどで、6年分に相当する。
- そもそも夜間電気は余っている。
- 近い将来建てかえることになるが、その時考えればよいだろう。あわててやることもない。
- ただ、市は切り換えてもらえば一時補助金が出ようが大助かりである。その後の電気料金の補助金が大幅に減るからである。
とこんな風に考えていた。
- 2011年になり、東日本大震災が発生し省電力が叫ばれるようになった。また、管球も進歩してきた。
・ 水銀灯パワーに相当するものが出てきた(まだ不足?)
・ 広角照射のものが出てきた。
などからである。また、水銀灯のポールも老朽化はほとんど進まず健全であるから今後10年など使えるかも知れない。そろそろ更改検討に値するようになったのかも知れない。
- ただ、まだ検討事項はありそうである。
・ まず、もう少し電球色に近いものがないかと言うことである。
・ 仕事が欲しいから業者からコンタクトがある。しかし、保守までカバーし地元業者で出来ないだろうか。