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黒田杏子
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「吉徳」五句 雛の句の選者三十八年目 なつかしき友みな雛の句を詠みて 雛の句選み選みて八十三 投句者と選者と雛の俳句賞 選み了へたる雛の句寒の月 寂庵 七句 つくばひにうぐひすの二羽雛の家 寂庵の七段飾うぐひす来 お互ひに一つ歳とり雛の間 寂庵に句座あり雛の間のありし 雛の間寂聴さんと杯あげて シャンパンののちの「白道」雛の夜 顔施顔施顔施尼様雛の間 秋田の奥の湯治場に同行 八句 みちのくも奥の湯治場こけし雛 木地山の奥の湯治場こけし雛 こけし雛執筆徹夜尼さまは 小椋久太郎兄弟のこけし雛 湯治場に原稿用紙雛あられ こけし雛書き継ぐ源氏みちのおく 一行もすすまぬ湯治場こけし雛 月遅れなるみちのくの雛のかほ |