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黒田杏子
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六月二十二日 金子兜太先生お別れ会 東京有楽町マリオン朝日ホール 五句 お別れにみんなあつまる梅雨の晴 TOTA兜太と集ひくる梅雨晴間 俳句一本オレが俳句だ夏至だ 八百余名献花して涼しかり 梅雨満月津々浦々に兜太ファン 七月五日 句集『ひとり』の世界 「NHK俳句」収録 寂庵行 十三句 まみどりの豪雨佛餉田寂庵 閂を引く青梅雨の森の木々 青梅雨の嵯峨野僧伽のとりけもの 深山幽谷大白雨微笑佛 青梅雨の森のどこかに寂聴師 拭きあげられし寂庵の夏座敷 梅雨の蝶避難寂庵勝手口 眉整ふる青梅雨の俳諧師 洪水情報尼様はご執筆 どどと青梅雨尼御前の筆一本 顔施顔施寂聴尼梅雨説法 シャンパンと冷菓雨音とどろける 荒梅雨の歓喜筆塚微笑佛 七月三十一日「山百合忌」。社会学者であり「心の花」拠る歌人であった鶴見和子を語り学ぶ会として、毎年忌日に山の上ホテルに集う。美智子皇后も毎回のように参加される。 本年は和子さん生誕百年となる。例年献杯の音頭をとられた一歳年少の兜太先生不在。黒田は「山百合忌」の命名者。司会進行を担当。参加者は全国から。主催は藤原書店。二句。 佐佐木幸綱名講義山百合忌 女書生老婆山姥山百合忌 |