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黒田杏子
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七月七日長逝八十三歳。黒田は三十代の終り頃より博報堂で 永さんの担当者に。『木の椅子』で世の中にひっぱり出されて以来、 永さんと寂聴先生の絶大な激励と応援を頂き続けてきました。 お発ちとや四万六千日待たれず この國に永さんと居た夏終る 尺貫法憲法七夕笹の文字 パーキンソンキーパースンに虹二重 粋でした反戦反骨藍浴衣 泣きません見上げてゐます梅雨の星 「東京やなぎ句会」ゲストとして最多出席 六句 うな重の届き〆切夜の句座 六丁目土茶徳三郎夜の秋 *それぞれ永六輔・柳家小三治・矢野誠一氏の俳号 永さんの句とすぐ分る虫しぐれ Tシャツのひとまた名告る六丁目 車椅子にてご退席遠き雷 思い返すほどにご恩限りなし 「ラジオ子供電話相談室」真夏の句 被災地のラジオにお伴てんと虫 熱中症にはご注意を旅便り 四十年繪はがき五百お風入れ 墨跡の涼し「高貴降霊 火の用心」 その昔、私たちは・・・ 男のをばさん女のをぢさん晩夏 たまたま京都の帆布鞄のファンでお互いに 一澤のヘビーユーザー日の盛 大往生ですね合掌大南風 |