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黒田杏子
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日の出待つ師走十日の鉦叩 選句三昧読書三昧真冬 大雪の二十六夜の月清し 張堂完俊師より 深大寺さま打ちたての晦日そば 祷る歩く祷る歩く初明り 初日あろがみ初富士をまなかひに 手を合はす初日初富士初没日 月の暦寂聴暦初暦 賀状千通斃れたる老女にも 欅林に野生化して群れをつくる インコ五羽窓辺にきたる二日かな 初夢の奥へ奥へと杖持たず 申と墨書のアビゲール不二賀状 日本近代文学館「三・一一を詠む」に出品染筆 書初のふくしまの人想ふ五句 くつきりと富士縹色寒に入る 熊野修験 青岸渡寺 高木亮英師の 西国一番初護摩の祈祷札 山陰石楠先生 読初の句集「白寿」は高野より 道前宗閑管長 賀状も漢詩永源寺老大師 第七回桂信子賞の寺井谷子さんに選考委員として 柿衛文庫春著のひとにメッセージ 歌会始詠進歌が選ばれて。長崎の会員渡部誠一郎さん 宮中に参内の医師富士純白 試歩の道のべ あをぞらの寒紅梅の樹下にかな |