aoilogo2012年6月藍生主宰句
山櫻桃李
黒田杏子


花を待つ互ひにひとつ年とつて
 フェルトマン花房央子さんコンサート 明日館
そのこゑの蒼天に沁むさくらかな
 花とロマンの松崎俳句大会 三月三十日・三十一日
霽れてゆく花の堤の一里半
一泊の岬の宿の初櫻
松崎や十日の月に花三分
夏みかんピールグラッセ蔵座敷
月輪の懸かる大島櫻かな
 山廬行 七句
蛇笏先生龍太先生草の餅
白塔会けふは山廬に花の雨
桃咲いて雨寂か旅人われ等
土筆煮て野蕗を和へて白ワイン
雨燕山廬の炉火を絶やさずに
花冷や父の和服を山廬守
翌日の晴山櫻桃李
花満ちて西行櫻月満ちて


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