2011年4月藍生主宰句 |
|
黒田杏子
|
玉串山椿羽黒山深雪 寒銀河鳥海山と月山と 梅探るこころ人惜しむこころと 首里高校太田先生の鬼餅 寒中見舞月桃の葉の香り オーベルジュ内子 大寒の月光青石の湯ぶね 世田谷の屋敷の終蜜柑とて 七十の月日ゆるやか寒牡丹 何ももう要らない古家豆を打つ 立春大吉早朝搾り加賀原酒 白魚を炊きましたよと桑名より 梅散って咲いていよいよ花を待つ カステラを切る春雷のとどろけば 雛の句五千余を選み了へたり 「心の花」主宰佐佐木由幾先生長逝九十六歳 いつせいに春の星座となりにけり |