2009年7月藍生主宰句
三光鳥のあした
黒田杏子
牡丹も園掃くひとも日の出前
白牡丹白王獅子を剪り
る
草庭に灯の入りたる白牡丹
さらさらと更ふる衣のジャワ更紗
屋久島の霧とふ新茶汲みにけり
写経してさらに写佛をほたるの夜
おくのほそ道くろばねのほたる沢
棲み古りてふたりひきがえる二匹
明易の夢のほとりに真砂女さん
園城寺さまのきやら蕗花山椒
草刈ればしろばなほたるぶくろまた
選句してはるけし樺美智子の忌
これよりの遅寝遅起
吊つて
なつかしくかなしく實梅熟れゆく香
散骨の三光鳥のあしたかな
8月
戻る