2008年1月藍生主宰句 |
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黒田杏子
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葛棚のはたして黄葉してゐたる 露の夜の手つむぎ手織草木染 河辺克美さん第一句集に 月光の花野なりけり君を待つ 小木の柿九度山の柿日田の柿 語り継ぐ輪島の塗師小六月 返り咲く櫻発たれし人のこゑ 「藍生」17周年のつどい三句 藤平寂信浜崎浜子鴨のこゑ 近藤愛藤田翔青都鳥 受賞者のどつと繰り出す一の酉 棲み古りてゆく立冬の夜のダチュラ 病歴も句歴も古りぬ都鳥 神の旅わたくしもまた旅支度 孤愁病愁旅愁老愁都鳥 石蕗咲くと手筐の手紙読み返す 返り咲く花のいろいろ青邨忌 |