懐かしの60年代モデルカー・レーシング広告集 “長谷川製作所の巻” |
前回に次いで、今回も懐かしい60年代のモデルカー・レーシング広告を御紹介したいと思います。
「ビュイック・ワイルドキャット」「ディーノ166P」と言ってピンと来る方は、当時何らかの形で長谷川のモデルカー・レーシングを購入された方ではないでしょうか。 私も当時小学生でありましたが、この長谷川のキットを購入いたしました(買ってもらったと言った方があっていますが・・・笑)。それ以外にも、私の記憶では、1/24スケール「アルファ・ロメオ・ジュリア1600」も手に入れたはずであります。 しかし、全てのキットに関して言えたのは、シャーシとボディとをネジで装着して走行すると、必ずと言っていいほど「ガーガー」という音がしました。 特に、ディーノ166Pとワイルドキャットは、うるさかったです。これは、独特のステンレスシャーシの構造と、モーターのピニオン・ギヤとキットに付いておりましたクラウン・ギヤ(アルファは、サイドワンダーでしたので、スパー・ギヤです)の噛み合いが良くなかったことが原因だと思われます。 そんな長谷川のキットたちではありましたが、'60sモデルカー・レーシング界にとってこれほど貢献したメーカーはなかったのではないでしょうか。 特に、ストックカーレースを盛り上げたのは長谷川の「ビュイック・ワイルドキャット」「シボレー・インパラ」「フォード・サンダーバード(これは、正式のストックカーレースには出場できませんでしたが・・・)」、そして、「ポンティアック・ボンネビル(私の記憶だけですが、発売された気がいたします!?)」「リンカーン・コンチネンタル(これも記憶だけですが、もしかしたら後年、モーター・ライズカーとして発売されたかも知れません あしからず)」等の相次ぐ発売でした。 今までの日本におけるストックカー・レーシングは、アメリカのAMT、JO-HAN、モノグラムなどのプラモデルを流用し、各自が製作していたわけでしたから、当然レベル的には上級クラスであり、一般的なものではありませんでした。 それを、長谷川が続々とキット発売する事により、私たちのような小学生から中学生でも気軽にあのダイナミックなストックカーレースを楽しむ事が出来るようになったのは、大袈裟ではなくある種の革命でありました。 ただ、性能が今一歩だったことと、ブームの衰退が思いのほか早くやって来た事が不運でありました。 では、そんな長谷川製作所の広告を特とご覧ください。 |
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![]() 左の広告とは、違うレイアウトになっています。 |
![]() そんな長谷川の新製品が、この「ディーノ166P」だったのです。しかし、650円という価格は、私たち小学生には、願ったり叶ったりのものでありました。私は、町の安売りおもちゃ屋さんでなんと520円で売っているのを知り、即購入いたしましたが、シャーシは、後輪のみオイルレスメタル使用、ピッチの違うクラウン・ギヤは以前のままとなんとなくレベル・ダウンした内容を見て、ガッカリしたものでした。 でも、ボディとボックス・アートは良かったなぁ!! |
![]() 左のディーノと同じく、何回となく再販されていることを考えてみると、30年経った現在でも通用する成型技術こそが長谷川の真骨頂だったのではないでしょうか。 |
(C) 20/JAN/2001 Text Reports by Hirofumi Makino |