TheMasterOfSlotcarModeling

The Master Of Old F-1's Slotcar Modeling　
「くるま村の達人」
夢を実現させた少年たち
第3回

TOP : HONDA F-1s modeling by Hiroyuki Iemoto.
(C) Photographs by Hiroyuki Iemoto.

プロローグ---
　「HONDA F-1シリーズが出来上がりましたので写真を送ります。」と連絡を頂いたのが確か先週の事だったと思います。
そして、その画像が届いて早速拝見した時は本当に感激してしまいました。
以前よりオールド・フォーミュラ・ワンを中心として製作されていたのは知っていたのですが、これらは鑑賞するもレースで使うも両立する素晴らしい作品に仕上がっていました。

　これらを製作されたモデラー「家本博之」氏は、今は無きモデルカーレーシングクラブ「MSL」のメンバーであり、現在はあのモデナの心を引き継いで活動されているクラブ「MCR24」のメンバーで活躍中であります。
氏の今も変わらないスロットカーへの情熱は、まさにくるま村の少年であると判断し、急遽「くるま村の達人」として登場して頂くことを決定、現在レポートを書かさせて頂いている次第であります。
この場を借りてこの機会を与えて頂いた氏にお礼を申し上げたいと思います。

「私は製作したものは全てレースで走らせるようにしています。
私は作るだけではなく、その車が走っている姿を見るのが大好きです、ぶつかって壊れてしまう事もありますが、必ず綺麗に補修します。
ちなみに、昨年はＲＡ３０１を走らせました。
これは、私のポリシーですね、折角製作した作品を走らせる、それもレースで他の車と競争させる、大げさかもしれませんが、レースに出す事で、車に魂を入れてあげる、そう思っています。」

by Hiroyuki Iemoto

　このコメントは、家本氏が常に心がけていることとのことです。
今回御紹介する氏の作品は、主に車体全体の写真ですが、紹介出来ないシャーシにも沢山の「技」が組み込まれているとのことです。また別の機会にご紹介出来たらと考えています。
（右の写真はサーキットにての家本氏の勇姿であります。）

(1) HONDA RA300

なんと言ってもこのRA300は、第一期HONDA F-1における２勝目を上げたマシンとして忘れられません。
単にインディローラを改造したマシンと一言では語り尽くせないのが当時のリアルタイマーの心境ではないでしょうか。
ビッグ・ジョン信仰(!?)が日本人に多いのもこの活躍あってのことだと思います。
家本氏御本人もHONDA以外にもサーティース搭乗車を製作されています。

TOP : Leftside #7RA300 in "68'South Africa GP".
Rightside #14 "67' Itarian GP"Winning Machine.

(2) HONDA RA302

(C)photogarph by Joe Honda.

　強制空冷によるフォーミュラ・ワンマシン。この奇想天外な発想こそが当時のHONDAの真骨頂と言うべきなのでしょうか。
フランス・グランプリでの惨事は、チーム・サーティーズと中村良夫率いるホンダ・チームに暗雲をもたらしました。
この悲運のマシンは、４３年後の２０１１年、スロットカーとして蘇りました。複雑なエンジン部分を家本氏は細かく再現しています。
そして、唯一サーティーズがイタリア・グランプリの予選に出場した時のＴカーも再現してくれました。

TOP : Leftside #14T RA302 "68' Itarian GP with Big John".
Rightside #18 RA302 "68' French GP Driven by Joseph Schlesser"

　ホンダは１９６８年をもってフォーミュラ・ワン　ワールド・チャンピオンシップより撤退することになるのですが、その翌年の１９６９年、その遺伝子は同じ空冷エンジンを持つ"HONDA R1300"に受け継がれることとなるのですが、またしても不運が・・・。

TOP : 69' HONDA R1300 in Suzuka 1000Kms Race.

(3) RA271---RA272---RA273---RA301

TOP : #28 64' HONDA RA271, #11 65' HONDA RA272,
#11 67' HONDA RA273, #7 68' HONDA RA301,

　この４台をもって家本氏のHONDA F-1シリーズは完成。
次はHONDA 以外のマシンたちを拝見しましょう！

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(C) Photographs by Hiroyuki Iemoto.
(C) Modeling by Hiroyuki Iemoto.
(C) RA300 & RA302 prototype model made by H.M.
Special thanks Joe Honda.