TOP : The Speed 21 circuit at Osaka.
The special report of MSL 
The Circuit in Osaka.

各地モデルカーレーシング探究
“OSAKA”

 東京と並ぶ大都会 大阪。
今回の「各地モデルカーレーシング探究」は、大阪でのスロットカーレーシングの今を大阪唯一のスロットサーキットである“SPEED 21(清水模型オーナー清水隆雄氏)”と60年代をこよなく愛する若きスロッター集団「THE SLOT ADDICTS」の御協力の元にくるま村取材班がまとめたレポートであります。
 
 あの一世を風靡したモデルカーレーシング第1期黄金時代はもう遥か昔。そんな1967年8月20日、東京 赤坂テアトルサーキットで開かれたモデルカーレーシング界最大の祭典「第3回全日本モデルカーレーシングチーム対抗レース」はまさに今年の阪神タイガースを彷彿させる大阪代表の「クラブ オーナーアカデミーチーム」の活躍によりサーキットは異常なほどの沸き上がりを見せていました。
前2回大会共、地元関東の有力チームが地元の利を生かし優勝。そして、3回目を向かえたこのレースも東京の雄 「ムサシノサーキットチーム」「巣鴨サーキットチーム」「カマタサーキットチーム」などが有力視されており、他地域のチームの優勝などまず考えられない状態でありました。
そんな中、「クラブ オーナーアカデミーチーム」はレース5日前に上京し練習を重ね、レース前日に赤坂テアトルサーキットに適した車を完成させるという熱の入れよう。そんな努力が実り、予選、準決勝、決勝共安定したペースで点数を重ね、優勝候補だったムサシノチームを下し総合優勝したのでした。さらに個人戦でもFクラス、ストックカークラスに優勝、速さもトップである事を証明しました。これは、今から36年前の話しであります。
そんな伝統を持つ大阪スロットカー事情を探究するに当ってサーキットはと探して見るとなんと1軒だけ・・・。
何とも寂しい現状ではないでしょうか?しかし、それが現在のスロットレーシング界の現状なんだと・・・。
さて、大阪唯一のサーキット“Speed 21”にあの“全輪サス ホンダF1”でお馴染みの御存知“田所博史”氏と共に到着したのはすでに夕刻18時過ぎでありました。早速オーナーである清水氏にお話しをうかがってみると実に現状を理解して経営をされていることがわかりました。
「儲けなんかないですよ。知らないうちにうちだけになってしもうた」と清水氏。
月例レースも組まれており、ボディなど仕上げがリアル志向なのはオーナーの考え方のようで、事実、店に来る常連さんたちの車は実に美しく仕上げたものばかりでした。
そして、The Slot Addictsの皆さんも到着してその後は各自持ち寄ったスロットカーでレースを堪能しました(下記に紹介)。
1時間ぐらいの体験でしたが実に楽しい一時を過ごさせて頂きました。(右上の写真は、Speed 21サーキット 全長約31.5m)

TOP : From right Speed 21 owner Takao Shimizu, H.Tadokoro and THE SLOT ADDICTS members.
(C) Text report, photographs by Hirofumi Makino.
関西・関東親善模擬レース(!?)

 この度こよなく'60sモーターレーシングを愛するY氏を中心として積極的なスロットカーレースをされている“THE SLOT ADDICTS”の有志3名と御存知“田所親分”こと田所博史氏と私との親善模擬レースをここ“SPEED 21”にて急遽開催いたしました。
ご覧の写真通り各車とても綺麗な仕上がりで連戦の傷跡も多少残っているものの歴戦のマシンたちとの楽しいレースは、今回の取材中とても印象に残る一時でありました。
そして、特別に会員割引き(!?)による1時間貸し切り料金を設定して頂いたオーナーの清水氏にこの場を借りましてお礼を申し上げたいと思います。
また、THE SLOT ADDICTSのY氏のお話しをうかがっていると、Y氏のその妥協ない'60sモーターレーシングへの追求は本当に素晴らしいものがありました。それは今度氏を中心として開催予定のカテゴリーの話しについてでした。そのレースとはなんと'60s 3リッターF-1によるレースを今計画中とのことだったのです。
模擬レースの後、楽しい夕食会を行ないその後メンバーYa氏の秘密のガレージへメンバーの方々共にお邪魔し、3リッターF1レースのレギュレーションなどをうかがいしていると66年から70年までのフォーミュラ1のボディ(プラモデルかレジン)を使用し、シャーシはさかつうF1用シャーシか自作によるシャーシでの参加が前提となるレースの模様。
すでに机一面には、昔発売されていたリトルガレージのレジンボディやユニオン(旧エレール製)製F1プラキットがところ狭しと置かれていました。いや〜、実に楽しみなレースであります。


TOP : The test race at a speed 21 circuit.
(C) Photograph by Hirofumi Makino.
異色のスロットカー紹介
 
 今回の取材で同行して頂いた田所親分が「う〜ん!こりゃ凄い!!」と唸ったYa氏のスロットカーたちを紹介しましょう。氏は、THE SLOT ADDICTSメンバーでスロットカーレーシング界のコーリン・チャプマンとでも言ったら良いのでしょうか、とにかく異色のスロットカーを作り続けている鬼才スロッターであります。

TOP : An animation character's slot car with caterpillar !!
(C) Modeling by Mr.Ya.
(C) Photograph by Hiroshi Tadokoro.
 いきなりSPEED 21サーキットに踊り出たゲッターロボ(!?)。いや〜たまげたでぇ〜!
キャタビラーで動くその走行は以外に安定していました。

TOP : Look !! The 4Wheel Drive truck of U.S.A army !!
(C) Modeling by Mr.Ya.
(C) Photographs by Hirofumi Makino.
 大阪市内にあるYa氏の秘密のガレージに場所を移し、凄然と設置れているスケ―レックス製ホームサーキット4レーンの上に今度はなんとUSアーミーのトラックが走り出したではないですか。これもYa氏が作り上げたスロットトラックであります。
2WDと4WDを使い分けることが出来るこのスロットカーは、実にシンプルな機構によりスムーズな走行を可能にしていました。この辺の作りの精度は素晴らしいもので、氏の技術力の高さを物語る内容でした。
ちなみに一番苦労したのは1/35スケールに合うタイヤの選定だったとのことで装着されているタイヤはハンズ等で販売されているグリップスポンジを切って使用しているとのことでした。

TOP : 1/32scale big trailer by Mr.Ya.

TOP : The swing system of rear axle.
(C)Photographs by Hirofumi Makino.
 次ぎに登場したのは、なんとトレーラー。
このスロットトレーラーの特徴は何と言ってもリヤアクスルではないでしょうか。
コーナーにおけるロールでの転倒を防ぐ為に、軸受けを縦方向楕円型に削り、アクスルをスイングさせる方法は実に見事であります。そのコーナーリングはまさに映画「コンボイ」でありました。
さて、閉めを飾ったのは究極の地上を走る要塞。すなわち“戦車”であります。
驚くことにこの戦車は、裏についているスイッチをつけることにより砲弾部先端の豆球が赤く光り、同時に発砲音が聞こえるのであります。そして、砲塔が左右に回転するという凝りよう。スロットコースを走りながら砲塔を左右に振り発砲する姿を見ているとスロットカーって何!?と思わず考えてしまいました(笑)。
しかし、これらYa氏の作品を拝見させて頂いているとスロットカーの世界の奥の深さを今さらながら垣間見た気がいたしました。


(C) Modeling by Mr.Ya.
(C) Photographs by Hiroshi Tadokoro.


GO TO TOP

GO TO MENU

(C) Modeling by Mr.Ya.
(C) Photographs by Hiroshi Tadokoro.
(C) Photographs by Hirofumi Makino.
Special thanks THE SLOT ADDICTS