MACHINES GALLERY 

1968 HOWMET TX 
BOAC 500 MILES RACE
1/25 scale MPC replica

(C) Photograph by Yoshiyuki Tamura.


 
 上の写真は、今年2007年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場したホーメットTXであります。
現存していることは、実にうれしい限りです。
 1968年に登場したこのホーメットは、インディ500マイルレースにおいて、前年より登場して話題を独り占めしていたターボカー(タービンエンジン)に次ぐマシンとして、鳴り物入りでマニファクチャラーズ選手権に登場した話題のレーシングカーでありました。
3リッタープロトタイプカーと5リッタースポーツカーとで争われることとなった初年度の1968年と言えば、ポルシェ907-908 vs JWフォードGT40の対決に終始し、前年までのようなフォードMKIV-MKII、チャパラル2F、ローラT70MKIII、そして、フェラーリ330P4などの大排気量プロトタイプカーの派手な激突は見られずにいただけに、このホーメットの参戦は今一歩興味を引かない68年シーズンにおける2大エポックメイキングの1つとして話題を呼びました。ちなみに、もう1つのニュースとは、アランマン・レーシングが送り込んだ“フォードP68”のことです。

 ホーメット・コーポレーションは、本来はロケットや航空機の特殊合金を作っている会社で、ホーメットTXが同社初めての自動車でありました。
開発を指揮したのは、かつてのエセックス・ワイヤ・チームのレイ・ヘッペンストール。シャーシ開発は、あのマッキー・エンジニアリング社が担当。ボディデザインは、チャパラルをデザインした人物が描いたと言われています。どうりでちょっと似ているような・・・。
 同年の戦績は、第8戦ワトキンスグレン(生沢 徹がワークスポルシェ908で6位になったレース)での3位が最高で、初期トラブルに悩まされ続けたというのが実情でした。

 さて、今回絶版で今ではオークションで高値の花となっているMPC製1/25スケール“ホーメットTX”のレジンレプリカが手に入りましたので、早速作ってみることにしました。
しかし、レジンボディは、あらゆる箇所に手を入れなければならずかなり製作が難航すると思われますので、あくまでも素人にちょっと毛が生えたモデラーが作っていると言う観点でご覧頂ければ幸いです。
 


 上の写真のパーツが全てです。ボディは、MPCのレプリカで、少し改造されているようです。クリヤーパーツは全てバキュームフォームの塩ビです。また、同じくMPCより発売されていたホーメットTXMKIIのパーツがほとんど同じ内容なので、このパーツ(特にタービンエンジン部分)を使いながら作って行きたいと思います。

まず、メス型一体抜きのボディのため、ウインドウ、リア開放部、インダクションポット開放部、フロント先端ライト部などを開けていきます。
素人同然の私は、用心のため、ピンバイスで輪郭に穴を開けてその部分を切り出していきます。ベテランの諸先輩方はもっと良い方法を使っているかもしれませんのであくまでも1つのやり方とお考え下されば幸いです。

とにかく開放部が多いホーメットです。レジンなので切抜きにはご用心を! 私は、カッターではなくタミヤのハサミで穴と穴を丁寧に傷をつけていって切り抜きました。

レジンボディは、箇所によってレジン厚が違うので、厚みを確かめながら切り抜いていくと失敗することはないと思います。
上のようにまずは内側を切り抜いてから輪郭を綺麗にカッターとヤスリで仕上げていきます。

 なんとなくホーメットらしくなってきたでしょう!ホイールアーチは、これらの作業が終わってから切り抜きます。

特にリアエンドの開放部は今にも折れてしまいそうなので十分気をつけて切り抜いてください。
 上の写真は、リアエンドがレースごとに変えていることがわかるものです。左はセブリング12時間レースに出た時のもの、そして、右はBOAC500マイルレースに出場した時のものです。
これから作ろうとしているBOAC仕様では、網が一切なくこれはかなり難しそう!!ピアノ線で補強するかなぁ?!

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(C) Photographs, textreport by Bon Makino.

Many thanks others photographs.