“不死身の男 酒井 正” 

 1967年5月3日、富士スピードウェイで行なわれた第4回日本グランプリおいて、バンクで大クラッシュを演じて見せた酒井 正が、サーキットに帰って来た。事故の後遺症が心配された復帰であったが、愛車デイトナ・コブラを操り、全日本スポーツカー選手権第4戦スポーツカー種目を優勝で飾り、見事なカムバックを遂げた。このレース以降、酒井は不死身の男として名をはすこととなる。

 このレースは、酒井のデイトナ・コブラと安田銀治のジャガーXKE、そして、高橋国光、北野 元を配するニッサンフェアレディ勢との戦いとなった。しかし、自力に勝る酒井のコブラが終始リードを保ち、安田がリタイヤした後は、ペースを落として悠々のゴール。

 ところで、このレース、私はTVで放送されて見た記憶があるのだ。当時は、富士のレースにしても大きなレースは放送されていた。
もし、テレビ局にその時の映像が残っているのであれば是非もう一度見てみたい。
 


(C) Photograph by Kazuhiko Hayashi.
 
 このレースはローリング・スタートで始まった。ポールを取った酒井 正のデイトナ・コブラと予選2位の高野ルイが乗るロータス・レーシングエランの争いになると思われたこのレースだったが、高野は後退、3位の安田銀治のジャガーとニッサンフェアレディ勢との対決となった。
ニッサン勢は、高橋、北野、黒沢の最強トリオ。そして、狭い船橋サーキットでは、4,7リッターのコブラでもフル加速出来ない状態。ニッサン勢でも十分勝機がある戦いだった。
 

(C) Photograph by Kazuhiko Hayashi.

(C) Photograph by Kazuhiko Hayashi.

(C) Photograph by Kazuhiko Hayashi.


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(C) Photographs by Kazuhiro Hayashi.