LOLA-ASTON MARTIN V8( TYPE 73) Driven by John Surtees

TOP : John Surtees and his Lola-Aston Martin V8
(C) Photograph by Joe Honda.

(C) Photograph by Joe Honda.
The Lola-Aston Martin V8 made its first outing at the Le Mans test week-end and was very impressive; the white arrow is the Team Surtees insignia, they being responsible for this Le Mans effort.
by May 1967 MOTOR SPORT MAGAZINE

TOP : It's great !! 1/12 scale LOLA-ASTON MARTIN V8
(C) Modeling, photograph by Masayuki Yamada.

 なんと素晴らしい“ローラ・アストン・マーチンV8”なんでしょうか。
製作者のYamada氏は、元々1/43スケール '60s ヒストリックカーのメタル・キットやレジン・キットを主に製作しているアマチュア・モデラーであります。しかし、その抜き出た技術力と表現力により再現されたそれらのミニチュア・モデルは、誰もが感激してしまうことうけあいであります。
私がこの1/43でない1/12スケールであります“ローラ・アストン”を見させて頂いた時に感じたのは、丁度1967年発行の「CAR MAGAZINE(今のカーマガジンでなく、ベース・ボールマガジン社が1967年まで発行していた本家カー・マガジン)」誌で特集されておりました“ル・マン テストディ”で、ジョー・ホンダ氏が激写した“ローラ・アストン”を初めて見て感激した時と全く同じ感覚でありました。
特に感激したのは、そのボディ・ワークであります。
1967年ロンドン・レーシングカー・ショーで発表されたローラ・アストンをチーム・サーティーズとローラ・カーズの手により実戦向きに手直ししたもので、改造点として、フロント・カウル上のエアー抜きの急造、そして、ル・マンを意識したリア・カウルサイド・ウインドウ横のエアー・インテーク形状の変更、さらにリア・スポイラーの追加とエンジン・エア・ファンネル上のカウル追加などでありました。それら全てをモデラーのYamada氏は忠実に再現し、驚くことに“リベット”の本数までも再現するという離れ業を演じてくれたのでした。まさに、このモデファイは圧巻でありました。
ところが、驚きはこれだけではありませんでした。なんと“アストン・マーチンV8”を再現するために外見が似ている“フォード・コスワースDFVエンジン”をモデファイし、このローラ・アストンに移植したというのです!!
ちなみにこの“DFV”は、同じく1/12スケールタミヤ製「ロータス49」のDFVエンジンを使用したというから驚きです。
いや〜参りました!!
まずは、このYamada氏のタミヤ製1/12スケール「ローラT70MKIII 」モデファイド“ローラ・アストン・マーチンV8”をじっくりと見て頂きたいともいます。

TOP : Lola-aston martin front nose.
 ローラT70MKIII が初めて公式の場に登場したのは、1967年イギリスで開かれた恒例の「ロンドン・レーシングカー・ショー」でありました。
前年より始まったCAN-AMシリーズで初代チャンピオンとなったジョン・サーティーズが乗っていたマシン“ローラT70MKII ”はこのMKIII の母体となったマシンであったというのは良く知られているところです。
しかし、今回のローラT70MKIII は、ただグループ6(FIA スポーツ法典J項スポーツ・プロトタイプ・クラス)にMKIIを適合させただけのマシンではありませんでした。実は経営者でありデザイナーの“エリック・ブロードレー”率いるローラ・カーズは、同じくイギリスで伝統を持つ“アストン・マーチン”とコンビを組み、ル・マン24時間レースにアストン・マーチンを復活させることだったのです。
さらに、エリック・ブロードレーは、スポーツカー・クラス(当時年間50台製作が義務付けられていてFIAチャンピオン・シップが賭けられていた)のチャンピオン・シップをも手中に収めるべく市販を計画していたのでした。
その場合、このMKIII に搭載されるパワー・ユニットは、アメリカンV8のシボレー5500ccなどを載せて市販される模様。
(日本に登場したタキ・レーシング・チームのローラは、まさにこの市販ローラT70MKIII +シボレーV8でありました)
 ところで、“ル・マン・スペシャル”とでも言うべきこの“ローラ アストン・マーチンV8”の心臓部は、5006ccDOHCで、軽合金鋳造ブロックにチェーン・ドライブを装備し、4個のダウンドラフト・ダブル・チョーク・ウェーバー・キャブレターで506psまで引っ張る強力なもの。
ただし、フェール・インジェクションも同時に開発されており、公式レースにおいてはすべてこのフェール・インジェクションが装備されて出場するということです。
事実、テストディ以後に初出場となったニュルブルクリング1000Kmレースと本戦のル・マンではインジェクション付きマシンが出場しました。

TOP : A rear view, it has a spaer tire-case.
(C) Modeling, photograph by Masayuki Yamada.

TOP : The Lola-Aston Martin V8 engine. By the way, it looks like a FORD DFV engine, isn't it ?
(C) Modeling, photograph by Masayuki Yamada.
The V8 engine is compact and the exhaust pipes have megaphone ends; on the rear of gearbox is a beit drive to an alternator.
Bore and stroke : 98mm x 83mm
Capacity : 5006cc
Though the top's photograph shows four 2-throat Weber carburetors, fuel injection may be specified for Le Mans.

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(C) Photographs by Joe Honda.
(C) Photographs, modeling by Masayuki Yamada.