日本モータースポーツの夜明け
第1回全日本クラブマン選手権レース
GT-Iクラスで優勝した
浮谷東次郎と“TOYOTA SPORT 800”
そして、友人でライバルの活躍

1/24スケールスロットカーで再現

 Built by H.K.
TOP : "Toyota sport 800" with Tojiro Ukiya.
 
 
 1965年7月18日、この日“浮谷東次郎”は時の人となった。
それまで鈴鹿サーキットで行われていた「日本グランプリ」が諸般の事情により中止となり、「第1回全日本クラブマン選手権」実質的な「第3回日本グランプリ」となったこのレース、しかも欧米と同じようにメーカーにタイトルが懸かったものではなくドライバー個人にタイトルが懸けられた日本で初めてのレースと言ってよいのではないだろうか。
 レーシング・ドライバーがまだまだギャンブルのバイクレースのドライバーと混合してしまうことが多かったこの時代、このレースを境に若きドライバーたちが泥臭くないまるでレース界のミュージシャンのような感覚で登場し、そして大活躍を遂げたのだった。
 その中に“浮谷東次郎”、“生沢 徹”、“式場壮吉”、そして、“福澤幸雄”らがいた。
揃いのシャツやトレーナー、ジャケットをまとい、ガールフレンドを従えてレースに臨む。まるで今までのレースとは違う感覚のヨーロッパ志向が強い若者たちであった。 カッコイイ!!
しかし、カッコばかりではなかった。実力もそれまで地道にバイクレースなどに参加して4輪レース界に入ってきたメーカー系ワークスドライバーたちとも互角に渡り合った。
 そして、その中で浮谷東次郎は、GT-Iクラス、GT-IIクラス共勝利し、スターとなったのだった。

 日本グランプリや浮谷、生沢の活躍を見て育ったモデラー“H.K”氏も彼らの活躍を見て育った世代である。
では、スロットカーへと改造されたリアルモデルたちを紹介しよう!!
 
 
 Tetsu Ikuzawa 登場 !!

 父に画家の“生沢 朗”氏を持ち、日本大学芸術学部で早くも自動車のスタイリングなどを学び、浅間火山レースにも最年少で参加するなど、メーカー系のドライバーとは全く違う道からモータースポーツ界にデビューした“生沢 徹”。
1963年に開かれた「第1回日本グランプリ」よりワークス・プリンスより参加したのを皮切りに、1970年代後半まで日本のモータースポーツ界を牽引し続ける存在となるのであった。

 下の"HONDA S600"は、ホンダのワークス参加ではなく、生沢個人のエントリーであり、リアトランク上には自身の所属クラブのPMCSが貼られている。 マシンの中身は、友人の本田博俊氏(宗一郎氏の御曹司)がホンダ・ワークス用のパーツを組み込んであるとの情報もあるが定かではない。
 このマシンとTetsuが最終的に浮谷東次郎のトヨタS800に逆転を許し、浮谷をスターにしてしまうことになるのだが・・・。
 
 
 

TOP: 1/24scale #1Tetsu Ikuzawa "HONDA S600" and Tojiro Ukiya "TOYOTA S800".
They are Slot Cars.
 
 Tetsu Ikuzawa の HONDA S600 ---------


 生沢のS600はラジエター回りの改造及び軽量化の為のメッキモール部の削除等を再現する。
 シャーシは、コグレ模型のラダータイプシャシーで無改造です。モーターは、FT-16Dを使用。
 ボディはフジミ製HONDA S600を使用した。
 



 
TOP : It was Tetsu Ikuzawa who was a friend and a rival.
HONDA S600 with Tetsu Ikuzawa.
 
 "TOJIRO"大逆転劇を生んだマシン
------------TOYOTA S800 !!


 浮谷東次郎の“TOYOTA SPORT 800”を作ろう!!

 浮谷のS800は、フジミ製を初期タイプへの改造。
前空気取り入れ口及びサイドマーカの穴埋め及び後部バックランプ部変更実施。
HONDA S600同様 シャーシはコグレ模型のラダータイプシャシーで無改造です。
 

TOP : '65 All japan clubman championship race GT-I class champion.
Driven by Tojiro Ukiya and his TOYOTA S800 works car.

TOP : 1/24scale "Toyota S800".
This chassis is made of aluminum with FT-16 motor.
 
 ニュージェネレーションの先陣切った“式場壮吉”
-------PORSCHE 904GTS

 
 
 未組み立ての一光の904のスロットKITが有るのを思い出して、中を確認したらBODYのピラーが曲がっていましたがMONOGRAMのコピー品で少しは出来が良いと思い修正して見ましたが、前左右ターンライト部の形状及び後部メンテリッド部が気に入らないので修正し下地塗装まで済ませています。

 PORSCHEは、手持ちの一光模型(イッコー模型)のKIT(MONOGRAMのコピー)を使いましたが、最終仕上げ途中で大きな傷を付けた為、急遽事故後の本戦仕様の汚れ傷等再現で誤魔化し、予選仕様は偶々MONOGRAMのどんがらBODYのみがオークションで安く出ていましたので落札し作成しました。
 改修はフロント左右外側から方向指示灯に掛けての形状が気に入らないので、1.5mm追加形状修正、方向指示灯追加等実施(2台共)結局2台作りました。
 
 
 ところで、式場ポルシェ904GTSのシャーシはイッコー模型キットということでそのままオリジナルシャーシを取り付けたとのこと。 下の写真は、装着時のシャーシである。
 1965年当時の日本メーカーの多くは海外特にアメリカのスロットカーメーカーのボディをコピーすることが多々あり、イッコー模型も然りであった。 兄弟モデルの「フェラーリ275P」もMONO似であり、両キットのシャーシのみイッコー模型のオリジナルだった。 
 このシャーシのモーターは、FT-36専用となっているのだが、当時のモデル・スピードライフ誌の製作記事にも書かれているとおり、せっかくアルミ製シャーシで軽く出来上がっているのにモーターはトルク重視のFT-36しか選べない、高回転のFT-16も載せられるようにして欲しかったと書かれていたのが印象的だった。
 

TOP : 1/24scale "Porsche 904GTS" from Ikko model Co.Ltd..
This chassis is made of aluminum.

TOP : Leftside Sokichi Shikiba with Porsche 904GTS.
He had a win in 1964 2nd Suzuka Japan GP.
Right side Tetsu Ikuzawa and his Skyline S54B.
He got 3rd place
.
END


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(C) Photographs and built by H.K.