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それは、宇宙時代の革命的なCAN-AMマシン “ AVS SHADOW ”の発表であった。それは、日本でも有名な “ドン・ニコルズ”率いるAVS (アドバンス・ビークル・システムズ)が開発したまったく新しい発想のマシンであった。 一番の特徴は、そのボディデザインにある。なんと前面投影面積が常勝マクラーレンM8の半分で、時速400Km/hを実現するという。その他、極小タイヤ専用のサスペンションやリアエンドに設置されたエアーブレーキなど新機構満載である。 シャドウは、この年のCAN-AMシリーズに参加すべく、すでにパーネリー・ジョーンズ、マリオ・アンドレッティ、ジャッキー・イクス、ロイド・ルビーのドライブを予定しているという。また、スポンサーであるファイアストンタイヤがシャドウ専用のスペシャルタイヤを開発中であると発表されていた。 しかし、AVSシャドウの1969年CAN-AMシリーズへの参加は実現することはなかった。
Leftside: G.Follmer with Shadow in 1970 CanAm Round 1. Rightside: V.Elford drove SHADOW in Mid-Ohio. Special thanks : AUTO SPORT & AUTO TECHNIC. そんなデビュー当時のAVSシャドウMKIが現在もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードなどのクラシックイベントに参加していることは、以前のレポートでも紹介済みであるが、今回、現存するAVSシャドウMKIを徹底的に調べ上げ、1/12スケールモデルカーとして作り上げた1人のモデラーを紹介したいと思う。
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1/12 scale SHADOW
MODELS by Klaus Tonn
Leftside: pic-1 he is by the detail shooting. Middle: pic-2 the first basismodel. Rightside: pic-3 begining the models. (C) modeling, photogaraphs by Klaus Tonn. Mr.Klaus Tonnの最初に行なったことは、友人の所有する本物のSHADOWを隅々まで検証することだった。そして、その資料を元に1/12スケールに精密にスケールダウンさせたSHADOWを作るのが彼の最終目標だ。
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Rightside & bottom: pic-4 detail from the gearbox and engine. Leftside: pic-5 the riverside car ( front ) and the car now ( back ). (C) Modeling, photographs by Klaus Tonn. クラウス氏は、シャーシを作る段階で、なんとリバーサイドでのテスト車仕様とAVS
SHADOWの初代デザイナー“トレバー・ハリス”が最初に作り上げたシャーシを作り分けているのだ。現存し、彼の友人が所有するSHADOWは1969年プレス発表された時の仕様であるという。しかしながら、思わず息を呑んでしまう仕上がりではないだろうか。 (C) Modeling, photographs by Klaus Tonn. Text by Hirofumi Makino. |