This is MIRAGE M1 !! 
フォードGT40のようで違う。実はこれは“ミラージュM1”と言われるプロトタイプだったのです!!

TOP : This is "MIRAGE".
(C) Photograph and modeling by Hirofumi Makino.
 1965年、これまでフォードGTプロジェクトのほとんどを行なっていたジョン・ワイヤー率いるフォード・アドヴァンスド・ヴィークルズがプロジェクトの1部分を除いてアメリカのシェルビー・アメリカンに引き継がれたのに伴い、独自の路線としてマニファクチャラーズ・チャンピオンシップに打って出た最初のプロジェクトがこのプロトタイプ“ミラージュM1”でありました。
ミラージュM1は、市販型フォードGT40を可能な限り軽量化し、空力学的にも改良を加えた究極のGT40です。
テストディに登場したこの車にはフォードスモールブロックV8 4700ccエンジンを搭載していましたが、本番の24時間レースには、ガーニーヘッドを持つ5100ccエンジンが搭載される予定。
ちなみにリチャード・アットウッドがドライブしたNO.12 ミラージュはなんともっとも速いフォードGT40より12.2秒、マトラ・フォードよりは15.4秒も速い 3'38"2 を記録し、ジョン・ワイヤーの考え方が間違っていない事を証明したのでした。
テストディ後ミラージュは、名手ジャッキー・イクスを得、同年のスパ1000Kmレースで早くも初優勝を飾る。この時のボディーワークは、テストディ時と違いフロント両サイドにスパッツを装備、またフロントのエア抜きはMKII型に取り替えられるなど実戦的に改良されていたのが印象的でした。しかし、残念ながら本戦ル・マンでは2台出場したミラージュでしたがどちらもリタイヤに終ってしまったのは残念でした。

TOP : These then were the giants of the weekend, but backing them up was a lot more interesting machinery, led by two special Ford GT40 coupes built and prepared by J.W. Automotive Engineering of Slough, who used to be the old Ford Advanced Vehicles organisation.

(C) Photographs and Modeling by Hirofumi Makino.

TOP : The Winner of Spa1000Km in 1967.
(C) Photograph by Joe Honda.
 上の画像は、ル・マン テストディ後モンツァ1000Kmレースで初めて実戦デビューしたミラージュは、その次ぎのレースであるスパ1000Kmレースにもエントリーし、見事優勝したジャッキー・イクス組のミラージュM1。
エンジンは、4700ccから5700ccに載せかえられています。
余談ですが、GT40を改造したミラージュの勝利をフォードの得点として考えていたヘンリーフォードII世は、J.W.エンジニアリングの名でエントリーしていたためフォードの得点とはならないことを知りえらく憤慨したとか・・・。

TOP : Mirage takes a lead to MKIIs at LeMans in 1967.
(C) Photograph by Joe Honda.
 ル・マンにおけるミラージュのスタートシーン。テストディ時と比べてフロントスポイラーの追加、フロント・エアー抜きの形状がMKII型になるなど実戦的な改良を受けていることがわかります。


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(C) Text report, photographs and Modeling by Hirofumi Makino.