THE SPECIAL REPORT OF MODEL SPEEDLIFE
It's Stock Car Racing !!
AMT's 1/25 '64 FORD GALAXIE 500 XL

映画「レッドライン 7000」で登場した
1964年型“フォード・ギャラクシー”を作ろう!!

 AMT製「'64 FORD GALAXIE 500XL」を使用して、映画「レッドライン7000」でマイク・マーシュが乗ってレースに出場していたモデルを再現してみます。

 1965年に初めて上映されたアメリカ映画「レッドライン 7000」は、当時小学生でありました私は、リアル・タイムでは、まったく知りませんでした。後から、「AUTO SPORT」誌によりその実態を知ることとなるのでありますが、いくらモデルカー・レーシング大好き少年であっても、当時はやはり怪獣映画と若大将ばかり見ておりました関係上、本物のレースであればまだしも、レース映画(内容は、後のアメリカドラマであります“ダラス”や“メルロース・プレイス”を彷彿させる複雑な人間関係恋愛ドラマのようであります)は、やはり大人の映画だったと感じていたのが本音でありました。そして、今初めてこの映画の良さを知り、ぜひこの映画を題材に企画ページを作ってみたいというのが元々の発端でありました。

TOP: 1/25 scale '64 FORD GALAXIE 500XL of Blueprinter(AMT).
 とってもレアなモデル(ノベルティ・モデルであります)であることが、Dr.K氏より指摘されたのですが、企画のため構わず作っちゃいましょう!

TOP: A main parts to slot racing.
 取りあえず、ボディ、ウインドウ・パーツ、そして、フロント・グリル等のみを使用します。

TOP: Front view. It's beautiful !!
 なんとクラシックなフロントビューなんでしょうか!!

TOP: At the back of FORD.
 直線を基調とした独特のラインを打ち出しているこの頃のフォード・ギャラクシーは、今見てもとってもきれいです。
また、AMTの成型がすばらしい!

TOP: '64Ford had white color and decal.

 いい加減な私としては、よくここまでまじめにプラボディの塗装をしていると自己満足しておりますが、デジカメの力と申しましょうか、アラが見えなくて助かっているというところが本音であります(笑)。
 映画「レッドライン7000」では、1963年のデイトナ500マイルレースにおける実際のクラッシュ・シーン(マイク・マーシュがわざと相手をバンク外に落としてしまう、あのシーン)を使っておりましたので、あの時のフォードは、63年式のようでありました。ちなみに、その時バンクに落ち、奇跡的に無傷だったドライバーは、あのリチャード・ペティのお父さんでした。
 ところで、この画像のデカールは、ある方より頂いたものですが、非常に雰囲気のある逸品でありました。この場を借りましてお礼を申し上げます。
・・・ということで、デカールと実物との違いに関しては、雰囲気と言う事でお許しください。
 さて、次に烏口で筋彫りにツヤ消しの黒を入れていきます。
なかなかこの作業、難しいんですよ!
今回も何回か失敗してしまい、その都度投げ出しそうになる気持を押さえて、なんとか出来上がることが出来ました。
 そして、フロントグリルとリアグリルを差し込んで取りあえず外観が出来上がりました。
 次ぎに、フロント・ガラス廻りをハンブローのシルバーで塗ります。だんだん・・・らしくなって来たので、思わず嬉しくなってしまいました(笑)。
さあ、ドライバー・シートの製作だ!!
TOP: PAINT IT BLACK !? Is it THE ROLLING STORNS?
 引き続きまして、フロントグリルにツヤ消しの黒を筆で塗り込んでみました。
 さらに、バンパー下のナンバープレートもつや消し黒で塗っちゃいました。
 そして、キットに付いていたダッシュボードとステアリングをそのまま使い、これもつや消しの黒で塗りました。
下の写真は、そのステアリングにジェットヘルメットのドライバーを上手くドッキングさせたものです。
 ちなみに、映画では、リチャード・ぺティなんかは、ゴーグル付けてませんでしたから、やはり時代なんでしょうか。
 続けてリヤ・パネルの中央も、黒のつや消しで塗ってしまいます。
このようにちょっとしたことですが、雰囲気が出てきますね!
でも、この当時のストックカーのリヤ・スタイルって表情がありますね。とってもイイ感じです。

TOP: AMT's '64 Ford and Monogram frame.

TOP: The best maching, AMT's '64Ford and Monogram's brass frame.

TOP: Stretch the wheel base, and solder.
 上の画像は、3mm径真鍮パイプを50mmの長さに、2本切り出し、ホイールベースを長くする加工をしたところであります。強度の点で、心配なので、2mm径銅線を強度メンバーとしました。
 久しぶりの半田作業でしたので、出来が非常に汚いことをお許しください。

TOP: Modifed Monogram chassis.
 裏から見たところです。今こうして見ると、当時のモノグラム真鍮シャーシは、とても薄い真鍮板を使っており(0,5mmていどのものか・・・!?)、今回のような重量のあるストックカーで、FT−36Dのような強力なトルクを持つモーターを使う場合は、どうしても強度的な心配が出てきます。
当時の作例を見ても、X型にパイプを強度メンバーにするなど工夫が見られるところから、やはり当時からこのシャーシは、強度に問題があったものと思われます。
 TOP: Modifed Monogram chassis and Cox Gurney Ford's wheels.
 ホイールベースを'64フォード・ギャラクシーに合わせたため、このように長いシャーシになってしまいました。
 また、この作成のために貴重なCOX製ガーニー・フォード用ホイールとフロントタイヤを提供して頂いたDr.Kさんにこの場を借りてお礼を申し上げます。

 TOP: This side is Monogram, the back is PLA-FIT's chassis. The '60s vs '80s !!
 上の画像は、60年代に活躍したモノグラム製真鍮シャーシ改と、1980年代半ば以降に登場したプラフィット・ストックカー用シャーシを比較したものであります。
 スイングアームがないことや、モーター位置がインライン方式をとっているところなどは、変わっておりませんが、重心の低さや、シャーシ強度の点では、プラフィットの方が上でしょうか。しかし、モノグラムの良さは、モーターをより中央に持っていくよう設計されているところではないでしょうか。
これにより、コーナーリング時に起きる慣性モーメントの急激な変化を防ぐのに有利だったのではないかと思われますが・・・。

TOP: Dead-heat between the '64 Ford and '66 Buick at Daytona bank.

TOP: '66s BUICK WILDCAT that Richerd Petiy used Buick !?

 
 今回生まれて初めてと言っても過言ではない、1/25スケール ストックカー作成企画をやっとのことで終わらすことが出来て、ほっとしているというのが本音であります。なにせ、塗装からシャーシ改造を含めて、66年当時小学生だった私は、上手くいったためしがなく、本当にハード・ボディ(・・・この呼び方はもう死語なのでありましょうか!?笑)の塗装は大の苦手でありました。
 そんなこの製作中で、困ったことが2つありました。それは、このモノグラム製シャーシがFT−36専用であったことと(FT−36を持ってなかったんです・・・)、このフォードに合うタイヤとホイールも持っていなかったことでした。
 2番目の方は、なんとかDr.Kさんに協力して頂き、事なきを得たのでありますが、問題は1番目のモーターでありました。手持ちのFT−36Dのアマチュア・シャフトを叩いて反対側に出してやろうかとも思ったのですが、「それは、止めたほうがいいよ!」というDr.Kの助言により中止。 途方に暮れていた時に、何気無くジャンク・パーツをさがしていたら、あるではありませんか!アメリカ製(メーカー不明)のFT−36用アマチュアが・・・。
私は、すぐさまこのアマチュアを、手持ちのFT−36Dのカンを分解し、交換したのでありました。しかし、それは苦悩の序曲の始まりでもあったのです。なんと、元々シャフトの先端に付いておりましたギザギザ(ピニオンギヤを固定するためのもの・・・上手く説明できないですが・・・)を削ってピニオンギヤを抜き出して、アマチュアを外したのですが、交換したFT―36用アマチュアシャフトの先端には、このギザギザが付いておりませんでした。すると、いざピニオンギヤを入れようと思いましたら、なんとピニオンギヤがゆるくなり、固定出来なくなってしまったのです。「あ〜あ・・・、どうしよう!?」と1時間ほど、再び途方に暮れておりますと、不意に「宮沢模型製のべベル・ギヤセットがあった!」のことが脳裡をよぎったのでありました。
 すぐさま取り出して見ると、ピニオンギヤは予想通りネジ式でありました。「これで助かった!」と思いすぐさま取りつけたのですが、一難去ってまた一難とはこのことを言うのではないでしょうか。なんとピニオンギヤのイモネジがバカになっており、ネジ径よりもナット部の径の方が大きいという考えられない不精巧さ、「全くどうなっているんだ!」と言っているうちにポトリとイモネジがどこかに落ちてしまい、わからなくなってしまいました。
 この結末は、ピニオンのイモネジを一回り大きい普通のネジで代用することでなんとか解決することが出来ました。
・・・ということで、つまらない私の失敗談を読んで頂き、誠にありがとうございました。
おわり

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(C) 22/FEB/2001 Photographs, Textreport by Hirofumi Makino.