1973年、富士に戻る
富士GCシリーズに驚く


 あの富士スピードウェイの

大きなグランドスタンドが大観衆で埋まっていた

そして参加するマシンの多くには

様々なスポンサーがつけられていた

by Joe Honda 

 ある知人を通じてジョーホンダは、ミノルタカメラを紹介され、ミノルタカメラがスポンサードする酒井レーシング(当時酒井 正代表)を中心とした富士グランチャンシリーズを撮ることになった。6年振りの日本での仕事である。それを契機として、それまで雑誌社等の依頼で撮り続けていた海外取材もやめてしまった。
当時を振り返り、ジョー氏はあのまま雑誌社の仕事を続けていればもっと裕福になったかもしれない、しかし、自分はカメラマン以上のことを目標にしていたからきっぱりと決心がついたと話してくれた。レーシングカーをうまく撮るよりもっと見る者に何かを訴える写真が撮りたいと・・・。
自然とそれはロバート・キャパ(戦争報道カメラマン)への道を歩みだしたようにも思えてくる決断ではなかろうか。
 6年振りに見る富士でのレースにジョーホンダは驚きを隠せなかった。メーカーチームが撤退し、プライベートチームの戦い、日本グランプリを知らない新しいドライバーたちの台頭、そして、スポンサーカラーに塗られたマシンたち・・・・。さらに驚いたのは、あのグランドスタンドがGC各レース共満員だったこと。ヨーロッパのこの手のレースではありえないことだったからだ。
 マシンを見ると、イギリス製のローラ、シェブロン、マーチなどがほとんど。北米CAN-AMシリーズの衰退によるマーケット不振は、このGCシリーズの繁栄によりまかなっているのだと理解することが出来た。
 


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(C) Photographs by Joe Honda.

Special thanks Joe Honda.