<令和5年度>
 
<基本方針> 
 

今期の最重要課題は、「結束の強化」です。
新型コロナウイルス感染症の流行が続くなか、会員の協力と連携で、これまで大きな支障をきたすことなく地域医療を維持することができている。その過程で、地域住民の健康を守る医師会としての責務の重さと、それを果たすための結束の重要性を再認識した。会員にはそれぞれの生活があり、診療の方針や考え方も多様であるが、闊達な意見交換を行い、相互理解を深め、意志の疎通を図り、これからも一致団結して地域医療に取り組むような医師会でありたいと強く思う。コロナ禍で停滞していたが、今こそ、講演会や懇親会など会員同士が顔を合わせる機会を増やし、ブロック会、専門医会、三師会などの交流を活性化して、会の結束の更なる強化を推し進める。多くの会員がこの意義に賛同し、会の活動に参加されることを期待します。

医療提供においては、医師同士の連携はもとより、医療、介護、福祉などの関係機関との協力や行政や地域の方々との良好な関係が必須であり、日頃からネットワーク機能を高めておくことが肝要である。地域活動に積極的に関与し、良好な関係を深め、地域の健康維持に貢献し、住民から頼りにされ、信頼される医師会を目指します。

新型コロナウイルス感染症は、法的位置づけが見直され、対処方針が変更されたが、高齢者やハイリスク者には健康上の脅威であることには変わりはなく、今後も予防、検査、治療などに万全の体制で臨みます。

医療提供の仕組みに変革の波が押しよせている。医療DX、医師の働き方改革、かかりつけ医機能の制度化、外来機能報告制度などが、同時進行で進められている。

医療DXについては、骨太の方針2022により、オンライン資格確認、電子処方箋に続き、オンライン診療の拡大、全国医療情報プラットフォーム、電子カルテ情報の標準化などが画策されている。ICTの利用による作業負担の軽減、情報の共有化による医療の安全性と効率性の向上が期待されるが、その一方で、導入の費用負担やセキュリティー保全に問題があり、医療の管理強化に利用される懸念がある。

医師の働き方改革は、現状のまま本格導入されると医療逼迫、特に地域の救急医療の破綻を招く恐れがあるため、早急に対策を検討して備えを進める必要がある。

かかりつけ医とは、医師と患者の信頼関係を礎に醸成されるものであり、画一的な規準で認定するような制度とすべきではないと考える。

外来機能報告制度は、第8次医療計画で地域医療構想に盛り込まれる、外来医療提供体制の調和とバランスを取るための仕組みであるが、医療活動への過度な管理にならぬように運用しなければならない。

これらの改革は、解決すべき問題点もはらんでいるが、医療提供の仕組みを時代の変化に即した形へ、進化、発展させることが必要である。誤った方向へ進まぬように、医療現場の意見を集約して発信し、関係機関への働きかけをおこなう。この点について、会員からの忌憚ないご意見を求めます。その上で、新たな制度が施行されるにあたっては、診療に支障をきたさぬよう、会として環境整備を行うとともに、全ての会員が機を逸することなく導入できるよう情報提供と支援を着実に行ってまいります。

<事業項目>

1

【継1】地域住民の健康保持増進に関する事業

 

 1.講演会等への講師派遣

 

 2.広報誌への健康情報等の提供

 

 3.救急医療支援事業

 

 4.救急医療確保等運営支援事業

 

 5.産業保健活動

 

 6.学校保健支援事業

2

【継2】在宅医療・介護連携支援センター運営支援事業

3

【継3】「若松あんしんネットワーク」支援事業

4

【継4】トータルケアコーディネーション等運営事業

5

【継5】訪問看護事業

6

【他1】健康診断事業及び予防接種事業

7

【他2】会員共益事業

8

【他3】収益事業