バッテリー2(自動車のバッテリー充電)
ここでは実際自動車のバッテリー充電制御について簡単に説明しましょう。
自動車本来の充電装置はオルターネーターおよびレギュレーターにより構成され、バッテリーの充電、ライトなどの照明類、エアコンなどの電気装置に電力を供給しています。
車内の必要とする電力がオルターネーターの発電量より多い場合にはバッテリーから供給します。(アイドリング時などエンジン回転数が低くヘットライト点灯、エアコンなどか使用されている状態)
また、エンジンの回転数は車輌の走行状況によって変化、オルターネーターの回転数も変化、発電量も変わるためオルターネーターの発電量を制御し適切な電力を供給するとともにバッテリーへ充電を行う機能を受け持つのがレギュレーターです。
オルターネーターは三相交流発電機と三相全波整流器とを組み合わせた発電装置で交流発電機で作られた交流電流を整流器をとうして直流電流として供給しています。オルターネーターにはエンジン始動時にフィールド電流がバッテリーから供給されて始めて発電を開始、発電後は自己の発電のためのフィールド電流を差し引いた出力が発電電流となります。レギュレーターはこのフィールド電流を制御することでオルターネーターの出力電圧を設定された値(一般に14.2V〜14.5V)に入るように調整、この調整は温度が高くなるに従い調整電圧が低くなる特性があります。これはバッテリーの持つ性質に対応したものでバッテリーは電気エネルギーを化学エネルギーに変えて蓄えますが化学反応は一般に温度か高いと反応が促進されるため充電電流を低くしないと過充電となるためです。前にも触れましたがオルターネーターの発電量は回転数によって変化しますのでアイドリング時にエアコンなどの電気負荷が多くなるとオルターネーターの発電分が全て消費されてしまい不足分はバッテリーから補うことにます。バッテリーとオルターネーターはいろいろな電気負荷に対して相互に補完し合い電力を供給をするので充放電収支が釣り合いがとれていなければなりません。

一般にオルターネーターの出力選定は
1.温度が高い時の最大出力が夜間使用負荷の130%〜150%
2.エンジンのアイドリング時の出力を点火系および燃料系の必要電流以上
3.車速40〜50Kmのトップギャ走行時の出力を夜間使用負荷以上
4.エアコン、ステレオなどの快適性を向上させる電気負荷を加味
5.大都市市街地走行モードで夜間使用負荷以上

以上の項目が満足できるオルターネーターが一般車輌に搭載されています。電装品が多いキャンピングカーとして販売されている車輌の中には大きなオルターネーターに交換されているタイプもありますが多くはベース車輌のオルターネーターそのままを使用していますので単に消費電力に合わせてサブバッテリーを追加、大容量に交換されても走行充電ではすべてのバッテリーを十分に充電にすることが出来ない可能性があります。バッテリーを十分に充電出来ない状態で使い続けるとバッテリーの寿命を縮めてしまう結果となりますので注意が必要です(サウスロング)



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