ラケットの選び方


ラケットの選び方

1、ラケットを買換える前に・・・

POINT 1
まずは今、自分の使っているラケットの性能を把握しましょう。最近のラケットは重さやバランス、フェイス面積など詳細を記載しています。それを把握することが大切です。
POINT 2
次に買い替えに際し、どうしたいのか考えましょう。ラケットが古くなってきたならPOINT1を考えて同じ状態のラケットを購入すれば良いし、ボレー、ストロークなど今の自分の状況を考えてラケットに期待することを具体的に示しましょう。
POINT 3
ここで忘れてならないのがガットです。実は、ラケットよりガットの方がプレーに影響を大きく及ぼすことも考えられます。それを忘れてはなりません。もし、自分に合ったガットが見出すことができず、また、多少の調整であればラケットを変えるよりガットの張替えが効果的でしょう。

2、ラケットの仕様

ボールとラケットが当たった瞬間を想像してみましょう。そうするとラケットの性能が解ってきます・・・。

1、重さ
ボールが当たった瞬間、軽いラケットと重いラケットで何に差が出るのか。ラケットはボールの力を受け止めてさらに力を与えて、返球します。当然、重いほうが受け止める力も返球する力も強くなります。しかし、何か違和感が・・・。それは、ラケットを振って打ち返す、つまりスイングスピードが関係するからです。重ければ重いほどスイングスピード遅くなり力が発揮できないからです。
2、バランス
重さの中心(重心)がラケットのどこにあるのかを数値にしたのがバランスです。グリップはラケットの端にあるため重心がグリップに近いほどトップライトになり、フェイスに近づくほどトップヘビーになります。当然、同じ重さであればトップライトの方がスイングスピードを早くすることができます。しかし、ボールを受けるのはフェイスであり、そこはグリップと反対側のラケットの端です。トップライトであればボールを受け止める力がグリップの方に集中してしまうため、ボールに力を与えることができない、つまりボールに負けてしまいます。
3、フェイス面積
フェイスは面でそこにも中心が存在します。その部分がスイートスポット(エリア)です。そこでボールを捕らえないと、当たった瞬間にボールに負けてしまいます。面の中心は点ですが、フェイス面が大きいほど受ける力を拡散させることができるためエリアとして大きくすることができます。しかし、受ける力を拡散させるのですから与える力も拡散させることになってしまいます。
【まとめ】
重い方がボールに力を与えられるがスイングスピードが遅くなる・・・。フェイスが大きい方がスイートエリアが大きくなり”打ちやすく”なるが力が分散してしまう・・・。ラケット選びは痛し痒しです。

テニスは全身を使うスポーツでボールを打つという動作も、足の踏み込み方、その方向から頭の向きまで全身を使って打つことが必要です。この意味が解る上級者の方であればラケットは多少重く、フェイス面積が小さいいわゆる上級者向けのラケットでも問題ないでしょう。しかし、始めたばかりであれば、どうしても、ラケットを腕だけの力で振ってしまいます。したがいまして、軽めのラケットでフェイスが大きいものの方がテニスが簡単になって楽しめるかと思います。
また、バランスはテニスのスタイルによって変わります。例えばトップライトにしてスイングスピードを早くし、ボールにスピンをかけることを目指す、また、初心者向けに軽いラケットでも、重さを補うためにバランスをトップヘビーにするなどの調整が行なわれているようです。


テニスラケット研究所