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愛泉保育園発行のびのび子育て新聞

平成16年10月1日発行 第35号


以下、今月の記事もくじ 【バックナンバーはこちら】


1.【コラム】行政よもっと本気になって

2.【コーナー】子育てひろば

3.【お知らせ1】のびのび予定表

4.【お知らせ2】あそぼう赤ちゃん

5.【みなさまの声】いろいろなお話

6.【編集後記】環境問題への取り組み

 
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1.行政よもっと本気になって

 

社会福祉法人しののめ会 理事 亀田 好子(かめだ たかこ)

 

数年前、私のところに、あるお母さんが相談に見えました。彼女は御主人を亡くされ、息子と二人暮しでした。息子には障害があり、将来が不安なので、彼女と息子の成年後見人になってほしいといったものでした。

そのときは、母親の願いがわからず、即座にお断りをし「お母さん亡き後、息子さんに何かあったときは、必ず応援させてもらいます。」という約束を伝えただけでした。

◆ ◆ ◆

しかし、その母親の心配していたことが、今になって「とも」で現実に立て続けに起きました。

一つは、(別のある)母子家庭の保護者が突然病気になり、長期入院を余儀なくされました。身内も少なく、近くないため、施設としての対応をどのようにしたらよいのか判断に苦しみ、本当に大変でした。

しかし、この場合は施設が依頼した市のケースワーカーの方が迅速に行動してくださったため、その息子さんは生活パターンを変えることなく、毎日元気に「とも」に通うことができました。

◆ ◆ ◆

もう一つは、「そんなことが起きるんだ・・・」と職員一同驚いてしまうような怖い話です。

ある施設利用者(女性)は、三年前やっと「とも」に出会え、障害者年金を受給できるようになり、「とも」から支給される工賃と合わせて、穏やかに生活していました。

ところが、彼女の住んでいる家を立ち退かなければならなくなりました。偶然にも近くに立派なアパートがあり、長い間空室だったため、このアパートの大家は、知的障害の彼女の入居を考えたのでした。

しかし、大家が目を付けたのは彼女の障害者年金でした。新しい大家は、表には決して表れないのですが、「とも」の職員に対して罵声を浴びせたり、彼女に新しい通帳(年金の振込口座)を再発行させたり、あげくの果てには彼女が「とも」に行くことを阻止してしまいました。そして、このような状態が、一か月あまり続いているのです。

このことを担当のケースワーカーに何度伝えても、成年後見人ではない施設長が訴えても、話を聞くだけで問題の大家に接見もしてくれません。

9月の下旬に御近所の方が彼女を呼び出してくださいました。その時、大家が外鍵を持ってきて開けなければ、彼女の部屋に入ることさえできなくされてしまいました。そこで彼女と一緒に警察に行き、警邏願いをしました。彼女は「ともに行きたい」と訴えていました。しかし翌日、アパートの前には『ともの関係者の立ち入り禁止』の立て看板が立てられました。

◆ ◆ ◆

今回の事件は実際に起きている事です。これも、成年後見人さえしっかりついていたならばと思って悔いてしまいます。これからは成年後見人の選任を働きかけるつもりですが、果たして福祉課がちゃんと動いてくれるかどうかわかりません。

しかし、公にしなければいけないことだと思います。障害者がだまされ、自由を奪われてしまれてよいはずがありません。

◆ ◆ ◆

虐待の問題にしても、公的機関の対応の立ち遅れや、法の整備の遅れから、命も奪われてしまうという大きな問題になってしまったと考えられます。

「公的機関(行政)よ、もっと本気になって市民の声を拾い上げてください」と、お願いしたい気持ちでいっぱいです。

 

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2.子育てひろば

 

● ほいくのあゆみ(その2) ●

 

午前昼寝に変更したことによって、大きく変化したデイリープログラムです。朝6時ごろには起床し、朝食前の散歩で楽しくからだを動かし、ご飯を主食にしっかり食べて登園した子どもたちは、からだ全体の活性度が高い時間帯である午前9時から全身を使った活動をおこないます。

はじめた当初は3歳児以上児が全員でリズムをおこなっていました。それも、運動会や終了式でみなさんが見ているような交代で動くやり方でした。

ある時、河添先生が保育園に来てくださり、直接私たちの保育を見ていただき、いろいろなアドバイスをしていただくことができました。

◆ ◆ ◆

その一つに、交代でリズムをするやり方では、動ききるということにはならないという指摘があり、全員が一斉に交代なしで次から次へリズムをおこなう方法になりました。

また、2、3歳児一緒では動きに無理があるということで、今のような年齢区分による活動となりました。

◆ ◆ ◆

要するに、いかに身長を縮めるかということなのです。からだを十分動かすと、からだ全体の関節の水分が減り、関節腔が狭くなり、身長が低くなります。そして、からだを休めることによって、新しい水分が送られ、栄養素を送り込み、関節も、骨も、筋肉も育っていくわけです。

実際に、身長の変化を測定し、生きた数値の変化を目のあたりにし、職員一同で感動しあえたものでした。身長の変化だけでなく、体温の変化や、フリッカー値も測定してみました。

単なる測定にとどまるのではなく、保育内容と数値の関係を検証し、自分たちの保育を模索してきました。現在、当たり前におこなわれていることも、検討を重ねて変更されながら、今のように形づくられてきたのです。

◆ ◆ ◆

全身を使っての活動の時間を35分間と聞けば、5分という時間も惜しまず、ゆるがせずという気持ちで実践した時期もありました。

ハシゴや平均台などの障害物を設置してコースを作り、動きを止めずからだを動かす障害物も最初からあったわけではありません。2、3歳児がピアノでからだを動かすことに無理があるということで、障害物を工夫してきたわけです。

庭の遊び道具の鍋や器を並べて渡り歩いたり、いったん外へ出た子が窓枠をよじ登って再び室内へ入るコースにしたりと、周りから見ていると思わず吹き出してしまうような光景もありました。

◆ ◆ ◆

リズムも障害物のコースも右回りの一方向ではなく、左回りも意識的に入れていくこと、前方が使えて立って待っている戸外内容に部分的に2コース、3コースと設ける工夫など、ほんの小さなことも、保育者集団の中で消えないよう守り続けてきた大切なことです。

 

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3.のびのび予定表

 

1.月曜日開催「のびのび」

【場所】愛泉保育園 【時間】午後1時から2時30分

【開催日】10月4日・25日/11月8日・15日・22日/12月6日・13日・20日


2.水曜日開催「のびのび」

【場所】城南アリーナ 【時間】午後1時から2時30分

【開催日】6月6日・20日/11月10日・17日/12月1日・8日・15日


3.土曜日開催「のびのび」

【場所】愛泉保育園 【時間】午前9時から10時30分

【開催日】10月2日/11月6日・20日/12月18日


● いつもとちょっとちがう活動(屋内イベント) ●

日時

イベント

10月6日
(水曜日)
午後1時より

★「運動会ごっこ」をしよう!
●メダルも作るよ!
●のりとハサミを持ってきてね!
城南アリーナにて実施します。

11月10日
(水曜日)
午後1時より

★友達といっしょに「リズム」をしよう!
城南アリーナにて実施します。

12月15日
(水曜日)
午後1時より

★「クリスマス飾り」を作ろう!
●のりとハサミをもってきてね!
城南アリーナにて実施します。

● 戸外で元気にあそぼう! ●

日時

イベント

10月27日
(水曜日)
午後1時集合

大室公園であそぼう!
六所下神社へ集合してください。
バスに乗っていきます。

11月24日
(水曜日)
午後1時集合

嶺公園のローラーすべり台であそぼう!
六所下神社へ集合してください。
バスに乗っていきます。

12月22日
(水曜日)
午後1時集合

城南公園であそびましょう!
城南アリーナ入口前で集合してください。

 

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4.あそぼう赤ちゃん

 

0歳から1歳前後の赤ちゃんを対象に、月曜日から金曜日の朝9時から10時頃まで、赤ちゃん体操やハイハイ遊び、いろいろな物を使っての遊びなどをしています。

育児上の心配ごと、困っていること、具体的な方法など何でも結構です。相談に応じていますので、気軽に声をおかけください。

 

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5.みなさまの声〜いろいろなお話をいただきました

 

● 「あそぼう赤ちゃん」に通っていたお母さんの話 ●

 

子どもさんがアレルギーで、食事記録をつけて病院で専門治療を受けているようです。

ある日、記録と子どもの状態を診て、どうしてこんなによくなったのか?と、医師が変化に気づき、お母さんに問われたそうです。

その時、愛泉保育園で配布した離乳食のすすめ方のプリントを見せて、「これを実践しています」と言ったら、「このすすめ方がいいんだよ。愛泉さんの食事はいいんだよね」と医師に言われ、この言葉を信じて、入園希望したいと申し出てくださった方がいました。

 

● ある小学校の運動会に出かけてそこで聞いた話 ●

 

1.卒園児の姿を探していると、元保護者のお母さんが現れ、「愛泉の卒園児を見つけるのは簡単だよ。ほかの子どもと姿勢が違うんだよ」と言われました。遠くにいる子どもたちの名前を言って指差す先に、卒園児の姿があり、我が子だけでなく愛泉っ子を見守ってくれるお母さんたちであることに、あたたかさを感じた一日でした。

◆ ◆ ◆

2.久しぶりにお会いした卒園児のおばあちゃんには、二人の娘さんがいます。そして、「愛泉で宝物をもらったよ」と話してくださいました。

どんな宝物かというと、一方の娘さんは都会生活で、その子ども(孫)は家にいるとダラダラと生活し、食べているが、もう一方の娘さんの子どもは愛泉保育園に通っていて、三度の食事をきちんと食べ、間食はせず、生活に節があるといいます。家庭での意識があってのことだとうれしく思いました。

 

● 愛泉保育園には県内外より見学や実習に見える方がいます。現役の男性保育士の方が感想を寄せてくれました。 ●

 

1.保育士の「おはようございまーす」の笑顔で、すぐに保育園に入りこめました。そして、2、3歳児のリズム。私の園もリズムをやるのですが、順番でやります。それでも暑いときなどは皆ハーハー言っている状態です。

しかし、ここの子どもたちは元気。そして、リズム・ごっこ遊びにすごい集中していると感じました。さらに驚いたのは、保育士さんの体力はもちろん、メリハリのある指導・信念のある保育を、目一杯感じました。

◆ ◆ ◆

2.年長クラスに今回入れさせていただき感じることは、子どもたちが率先して仕事をする姿や劇作りをしているときの自分の考えを言う姿が印象的でした。それに、年長担任の保育者の方の劇作りを引っ張っていくやり方が素敵でした。私たちの保育園では、劇はしないのですが学ぶことがたくさんありました。

亀田先生、高橋先生がわざわざ時間を作ってくれて、いろいろな話をしてくれたことをうれしく思っています。そのお話の中からとくに感じたことは、「こだわり」を持って保育をすることの大切さでした。

私もこだわりを持って保育をしたいと思います、ただ、今はそのこだわりを探しているところです。

 

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6.編集後記〜環境問題への取り組み

 

保護者会の活動として廃品回収をしています。今年度より、回収業者が授産施設「とも」になり、回収物も新聞広告や牛乳パック、ダンボールに加え、菓子箱、ボックスティッシュの空箱などの厚紙や、包装紙などの雑紙、雑誌類も回収の対象になりました。

これは、保育園ではすでにおこなわれていることで、特に4、5歳児クラスは「リサイクル」という言葉も使って生活しています。

環境問題がいろいろと取りざたされているわけですが、子どもたちは将来、私たち大人の時代以上に地球規模の問題に直面した生活が待っていると思われます。

今、私たちが幼児期である子どもたちに伝えられることは何かと考えた時、せっかく覚えたリサイクルという言葉が、言葉だけにならず、具体性を持たせてやることではないでしょうか?

家庭の中でも、いらない電気は消すなどの省エネとともに、子どもたちに身近でわかりやすい上のリサイクルを、ぜひ実践してくださるよう、お願いいたします。

 

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