ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記

とどいてほしい
ひとりの少女が紡いだ言葉
あなたが知らない
沖縄の明るさの向こう側。
(c)沖縄テレビ放送
2020年/日本/DCP/カラー/106分


<ストーリー>
ちむぐりさ あなたが悲しいと、私も悲しい。
沖縄の言葉、ウチナーグチには「悲しい」という言葉はない。
それに近い言葉は「肝(ちむ)ぐりさ」。
誰かの心の痛みを自分の悲しみとして一緒に胸を痛めること。
それがウチナーンチュの心、ちむぐりさ。

そんな沖縄に、ひとりの少女がやってきた。北国・能登半島で生まれ育った、坂本菜の花さん、15歳。彼女が通うのは、フリースクール・珊瑚舎スコーレ。既存の教育の枠に捉われない個性的な教育と、お年寄りも共に学ぶユニークな学校だ。70年あまり前の戦争で学校に通えなかったお年寄りとの交流を通して彼女は、沖縄ではいまなお戦争が続いていることを肌で感じとっていく。次々に起こる基地から派生する事件や事故。それとは対照的に流れる学校での穏やかな時間。こうした日々を、彼女は故郷の新聞コラム「菜の花の沖縄日記」(北陸中日新聞)に書き続けた。「おじぃ なぜ明るいの?」。疑問から始まった日記は、菜の花さんが自分の目で見て感じることを大切に、自分にできることは何かを考え続けた旅物語だった。少女がみた沖縄の素顔とは――。
沖縄テレビの開局60周年記念作品。監督は平良いずみ。第38回「地方の時代」映像祭グランプリに輝き、話題となったテレビドキュメンタリー「菜の花の沖縄日記」に未公開シーンを加えいよいよ劇場公開。


<監督コメント>
沖縄では、米軍基地周辺で子どもの命を脅かすことが頻発している。
もし、自分の子どもや孫が通う学校に、重さ8キロもあるヘリの窓が落ちてきたら…。
想像してほしいと、菜の花さんは懸命に言葉を紡ぎ続けた。
その澄み切った彼女の姿と言葉は、分断が進む時代にあって“希望”そのもの。
映画で描いているのは、ひとりの少女の小さな小さな声―。
でも、その声が、県境を、国境を越えて、きっと誰かの心に届く。 そう、信じています。
監督 平良いずみ
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