『フクシマ発未来行き特急ー北東アジアエネルギー・環境共同体への道ー』



著 者:杉本勝則

発行所:桜美林大学北東アジア総合研究所
     〒252-0206 神奈川県相模原市中央区淵野辺4−16−1
     пF 042−704-7030

価 格:1,800円+税
  2013年7月発行

 
今、我が国は周辺諸国と領土を巡ってギクシャクし、経済関係のみならず人的、文化的交流においても停滞が心配されている。しかし、歴史を遡り方式で見てみると、我々の子供や孫たちは、なぜ、父や祖父たちは人も住まないような島のために争っていたのか不思議に思うであろう。
 国同士の争いとは別に、北東アジアにおいてはエネルギー・環境を巡る国際協力の動きが水面下で進んでいる。今、盛んに叫ばれている主権概念が生まれたのは1648年。このグローバル化し、進化した世界の中で主権概念だけが古色蒼然としたままで良いのであろうか。

 本書は、福島原発事故で反省を迫られた原子力の在り方について考えることを出発点に、地球温暖化をはじめとする地球の危機の問題とエネルギー・環境の問題の解決策として先ずは北東アジアの地にエネルギーと環境の共同体を創設することを提唱する。



 
目次

はじめに

第1章 フクシマの教訓と原発

1.フクシマの持つ意味と現在の原発システムの問題点
(1)現在の原発システムがもつ問題点と日本の立ち位置
(2)福島第一原子力発電所事故と原子炉安全システムへの疑問

2.マスコミに登場した専門家とネット上の在野の専門家 

3.その他の原発の問題点
(1)放射線被曝による健康被害の問題
(2)核廃棄物の問題
(3)発電コストの問題

 第2章 地球温暖化問題と原発

1.人類生存の危機としての地球温暖化
(1)温暖化問題は本当に理解されているのか
(2)本質は温暖化することではなく気候変動
(3)寒冷化の被害を超える温暖化の被害
(4)より本質的な問題としてのCO2濃度の増加
(5)地球温暖化問題を明らかにしたツール
(6)地球温暖化問題を支えた思想

2.温暖化以外に考えなければならない気候変動
(1)スーパーボルケーノ(超巨大火山)の破局噴火と気候変動
(2)小惑星の衝突による気候変動
(3)より安全な原子力の利用研究の必要性

 第3章 脱原発のための新しいエネルギー源

1.第一に行うべきことは省エネ、節電

2.次に行うべきことは自然エネルギーの利用
(1)自然エネルギーを考える時に必要なこと
(2)自然エネルギーのポテンシャル
(3)自然エネルギー導入に当たって必要な柔軟思考
 (イ)例えば、高齢者対策、年金対策としての地球温暖化対策
 (ロ)例えば、総合自然エネルギー産業としての農業
 (ハ)例えば、地域活性化の切り札としての地中熱利用
 (ニ)例えば、自然エネルギー利用の水素社会への道

3.より安全な原子力利用の可能性
(1)次世代の原子炉の安全性
(2)トリウム熔融塩炉(トリウム原発)と進行波炉の可能性
(3)核融合炉の可能性
(4)脱原発と原子力利用

4.近未来エネルギーの繋ぎとしてのシェールガス
(1)シェールガスとは
(2)進行するシェール革命
(3)メタンハイドレードは救世主となりうるか

  第4章 エネルギー・環境共同体としての北東アジア共同体

1.中国、韓国における原発政策と我が国の関与
(1)中国の原発政策
(2)韓国の原発政策
(3)中国、韓国の原発と日本

2.自然エネルギー普及の国際協力
(1)風力発電による水素社会モデル都市の建設
(2)アジアスーパーグリッド構想について
(3)シェール革命と国際情勢
(4)アジアパイプライン構想

3.北東アジア諸国との環境協力
(1)環境問題とエネルギー源
(2)水質汚染と土壌汚染

4.北東アジアエネルギー・環境共同体への道
(1)東アジア共同体への歩み
(2)EUのたゆまぬ共同体への歴史
(3)北東アジアエネルギー・環境共同体への道
 
 第5章 終章−未来に向けての国会の役割−

1.国会事故調査委員会と同報告
(1)各原発事故調査委員会の概要と国会事故調報告
(2)国会事故調提言と国会の取り組み    

2.国会エネルギー調査会(準備会)の試み

3.国会における自然科学的議論の必要性

 あとがき