心の六道

 これは、濱田庄司の父・濱田久三氏が書いたもののコピーです。内容があまりにも貴重なので、ある方の所有のものをコピーさせていただきました。私は絵・筆はわかりませんが、なかなかのもので、濱田庄司の素質は一部父から受け継がれているようにも感じます。書かれた内容も、現代にもこのまま通じるものと思いますし、ここまで整理して論理的に記述していること、また、筆の時代ですから修正もきかず、下記のような数を残された忍耐力などに敬服致します。
 この書は久三氏が昭和28年(1953年)に逝去するまでに、約3200枚直筆で作成されたそうです。人と談笑しているときでも、こつこつと書かれていたようです。これは「1475番で、昭和12年10月13日、益子町」で作成されたものですから、丁度中間のものです。お亡くなりになるまでの十数年間で残り約1800枚、毎年150枚、2日に1枚程度のペースで書き続けられたようです。
 溝口は濱田久三氏が住まい、庄司の生まれ育った地ですから、この街には配られた何枚かの「心の六道」があります。それぞれ、微妙に違いますから、前のものは見ずに頭の中だけで作成したもののように思えます。久三氏が描いた水彩画だったでしょうか、それを 目にした記憶もあります。