診療所通信
        Clinic News Paper
No.97
2007/8/1

/                 川上診療所
 先日、鈴木正人先生の准教授就任の祝賀会がありました。鈴木先生は、千葉大学や県がんセンターで乳腺を担ってきた気鋭の専門医であると同時に、私のかわいい後輩でもあります。その会で私は、彼のために歌を唄いました。歌など久しぶりで、大きい声で唄うのは健康に良いとか言いますが、この場合の私には当てはまらず、ドキドキ緊張してむしろ心臓に良くないわけです。はたして彼はそれをどう受け止めてくれたことでしょうか・・・。歌にもいろいろあって、例えば甲子園の応援歌などは人の気持ちを高揚させて元気にしてくれます。「スピッツのチェリーっていう歌いいね とくに詩がいいよ」と食事中に言ったら、子どもたちは「あ、そう」といささか無反応。これはスベッたかなと思っていると、その後、二人で歌って聴かせてくれました。しかも私よりうまい。この季節は子供と過ごす時間が多くなって、ちょっと騒々しいのですが、いいこともあるかも知れませんね。 どうぞ皆さん、良い夏期休暇をお過ごし下さいますように。
何を唄ったか?ですか。…言うほどのこともありませんが「今日までそして明日から」でした。

女性のがん罹患率・・・・右の表はがん対策情報センター(国立がんセンター)が発表したデータ(2001年)の抜粋です。女性の主ながんの人数とその割合を示しています。罹患率ではやはり乳がんが一番多く、次に大腸がん、胃がんと続きます。乳がんにかかる人は多いけれども、死亡率は決して高いわけではありません。乳がんは早期に発見してしっかり治療すれば助かるがんです。


宮尾先生のコラム・・・・象の心と地球の行方 スマトラ島の象が集団で人家を襲い、逃げ遅れた人が犠牲になっているというニュースを最近聴いた。ニュースはさらに、象が人を鼻で持ち上げて何度も地面にたたきつけた上で踏み潰したと詳細を伝え、スマトラ島の森林が開発によって急速に失われている事が原因ではないかとコメントしていた。津波被害後の住民健康調査でスマトラ島を訪ね、その自然の美しさに心を奪われた経験のある自分にとってとても気になるニュースだった。それから数日して今度は別の国で、怒った象が路上の車をひっくり返している映像をニュースで見た。温和な性格のはずの象たちに何が起きているのか?数ヶ月前に東京で見たグレゴリー・コルベールの映像写真展では、象と額を寄せ合っている少女や象の鼻に凭れて眠る子供の映像があった。ロレックスがスポンサーになっているその写真展に何か胡散臭さを感じていたが、怒れる象のニュースを知って、きれい事に感動している場合ではないと思うようになった。象に何かが起こっている。人間のせいというよりそれを含めた地球環境の変化が、象をはじめ動物達の心をいらだたせているのではないだろうか。ふと周りを見渡せば、同じように人間の精神もいらだっているかもしれないと思える。人間と動物たち、この地球という星の住人として、何かを取り戻さなければならない気がする。
宮尾先生らしい感性の鋭いご意見ですね。全く同感。(院長)

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