診療所通信
        Clinic News Paper
No.95
2007/6/1

/                 川上診療所
 先月は超能力イルカのことを書きました。今回は我が家のめだかのことを書きましょう。子供が小学校からペットボトルにめだかのつがいをもらって来て、それがだんだん増えて、眺めているとけっこう癒やされる、というようなことをだいぶ前にこの欄に書いたところ、「ウチもなんですよ、先生。」と思いのほか反響(?)が大きかったです。そこで今回はその後の経過報告をします。おかげさまでめだかは順調に増え、さらにグッピーまで加わったため、水槽は3台に増えてしまいました。小さいけれど世話は当然必要で、水質の管理や水草の手入れや、とにかく休日が半分潰れることもしばしばです。飼い主がいい加減だから、気のせいか魚たちも水槽の中でテキトーに暮らしているらしいのですが、きれいに水槽を掃除した後は、「お互い気持ちいいなあ、君たち。」と超能力で語り合ったりして、結局、やはり癒されているわけですね。皆さんも、ストレス解消法、何かお持ちですか?
ちなみに、私は熱帯魚にぜんぜん詳しくありませんので…。

  対象者数 受診数 受診率
  全 国 22,725,531 1,604,557 7.1
12 千 葉 1,115,496 129,575 11.6
13 東 京 2,806,323 89,587 3.2
01北海道 732,398 81,197 11.1
04 宮 城 462,157 76,644 16.6
11 埼 玉 1,574,505 71,011 4.5
23 愛 知 934,526 66,439 7.1
40 福 岡 998,051 64,595 6.5
27 大 阪 1,822,299 57,467 3.2
22 静 岡 429,299 48,847 11.4
14 神奈川 1,440,913 44,754 3.1
全国の乳がん検診・・・・右の表は厚生労働省統計データベースからの抜粋です。平成17年度の乳がん検診(マンモグラフィ)受診者数を多い順に10都道府県について示したものです。千葉県は昨年に引き続き、受診人数が約13万人で全国第一位です。表には示されていませんが、全国的に見ればマンモグラフィの普及が遅れている県もあり、まだまだ受診率の格差は大きいようです。どこでも誰もが質の良い検診を受けられるようになると良いですね。


・ピロリ菌と胃がん・・・・ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると、胃粘膜が慢性的に炎症を起こし、さらに長い年月をかけて萎縮性胃炎になることが知られています。ほとんどの胃がんは、この萎縮性胃炎を発生母地として発症します。世界的に見て、日本人には胃がんが多いのですが、その理由はピロリ菌感染と塩分の多い食事にあると言われています。ある調査では、胃がん患者についてピロリ菌感染の有無を調べた結果、感染陽性率は98.6%でした。1994年、世界保健機構(WHO)はピロリ菌を発がん物質と認定しました。一方、ピロリ菌感染のない人の胃粘膜には萎縮性胃炎は起こりません。非感染者からの胃がんの発症はきわめてまれであると言えるでしょう。現在、ピロリ菌感染により萎縮性胃炎となった粘膜が、除菌により改善するか追跡調査が進行中です。途中経過の発表では、日本人の場合、除菌により萎縮性粘膜の改善が見られ、さらに除菌により胃がんの発症が有意に減少しているとの結果がでています。ただ、その予防効果は粘膜萎縮が進行している高齢者では低いため、出来るだけ若い時期での除菌が胃がん予防に有効と言われています。
なるほど。本文は伊藤先生(いとう新検見川クリニック)の論文からの抜粋です。

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