診療所通信
        Clinic News Paper
No.94
2007/5/1

/                 川上診療所
 千葉では30年ぶりの大きな学会(日本乳腺甲状腺超音波診断会議)も終わり、責任者の橋本先生には本当にご苦労さまでした。一般のみなさんがイメージするような硬い医学会とは違い、プログラムはユニークで面白かったです。講演には「イルカの超能力」というものもありました。鴨川シーワールドで実際にイルカや海獣たちの面倒をみている勝俣 浩さんからのお話しには、みんなびっくりさせられました。イルカと水の中で遊んでいると、たまにイルカのご機嫌が悪いときがあって、そういうときは飼育係さんの身体の「古傷」をイルカが攻撃してくるんだそうです。係の人たちの「古傷」の場所は、例えば昔くじいた足首とかそれぞれ違うはずですが、イルカの「攻撃場所」はいつも決まっているそうです。どうしてその場所がわかるのでしょう。超音波? だとすると凄いですね。ひょっとしたらトレーニングしたイルカのいるプールにみんなで入れば、泳ぎながらがん検診が受けられるようになるかも知れない…。そういう夢と希望はどんな分野にも大事なことですね。
ちなみにキリンも超音波でコミュニケーションするらしいですよ。すごいなあ。

・今年度の市健診について・・・・千葉市の健診についてお知らせいたします。まず乳がん検診では、今年9月から30歳代の女性に対して超音波による検査が開始される予定です。自己負担額は、視触診400円、超音波600円です。40歳以上の方については、従来通りのマンモグラフィと視触診です。マンモグラフィの負担額は、40歳代の方は2方向撮影で900円、50歳以上の方は1方向撮影のため600円です。次に基本健診については、検査内容に変更はありませんが、50歳以上の男性に前立腺がん検査が追加されます(5歳刻節目年齢が対象で、負担額は1000円です)。肺がん検診も基本健診に合わせて従来通り行われます。40歳以上の方が対象で、胸部エックス線撮影を行い負担金は無料です。胃がん検診は、バリウムによる胃エックス線検査を行います。対象は35歳以上の方で、自己負担金は2000円です。当診療所では以上の千葉市健診について、昨年度と同じく実施いたします。大腸がん検診と子宮がん検診については、受け付けておりませんのでご了承下さい。
当診療所での市健診は予約制です。ご希望の方は受付までお申し込み下さい


・増田先生のコラム・・・・今回は、笑いについてお話しようと思います。赤ちゃんが笑うのは、面白くて笑っているのではなく笑った方が可愛がってもらえるから、本能で笑っているということを知っていますか? 親が喜ぶことを学習すると、もっと可愛がってもらおうとさらに笑顔を作り笑い声も出すようになるのだそうです。だから、笑っても喜んでもらえない環境では、あまり笑わない子供になってしまうそうです。サルは笑わないです。犬は笑っているような表情をするので人気があるとも言われています。私たち人間は本能的に笑顔が好きな生きものなんでしょうね。笑うことで免疫力が高まるとも言われています。心理学的に、人はおもしろくない状況でも笑い声で気分が高まるし、笑うふりをしているうちに本当におもしろくなってしまうこともあるでしょう。お笑い劇場などにサクラがいるのも、そういう心理をついたものです。悲しいときに思いっきり泣くのも、腹が立つとき思いっきり怒って発散してしまうのもいいです。でも、泣き顔や怒鳴り声は周囲の人を幸せにできません。同じ元気になるなら、どんなときでも作り笑いでもいいから、まずは笑ってみませんか?
いつもいつも明るくしている祐有子先生らしいご意見ですね。ごもっとも。

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