診療所通信
        Clinic News Paper
No.92
2007/3/1

/                 川上診療所
 先日、橋本先生は大腸の内視鏡検査を受けたそうです。検査が終わったときには、誰もが思うことでしょうが、異常なしだったようでホッとした言っていました。「今回の検査で大腸内視鏡の早さ(約3分)には驚きました。あっという間でした。」というのが彼の感想で、そのことを内視鏡の先生にお話ししたら、「それがプロだよ。先生たちも乳がんについて他の先生たちが驚くような早期診断をしているじゃないの。」と言われたそうです。なるほど…。かくいう私も先日、経鼻的内視鏡検査を受けてきました。経鼻的内視鏡とは鼻から入れる胃カメラのことです。内視鏡検査は「飲み込むのがつらい」という人も少なくないようですが、鼻からだとその点はとても楽ですね(鼻が引っ張られるけど…)。ついでにピロリ菌検査を受け、陽性とのことだったので、除菌の薬を1週間ほど飲みました。持病の十二指腸潰瘍も良くなっていて、何はともあれ私もホッとしております。
医者がすすめる専門医ですか?まずは話のできるホームドクターを持つことでしょうね。

・入院の期間は?・・・先月に引き続き厚生労働省データベースをもとに主ながんについての入院の日数をグラフにしました。10年前(H8年)に比べて全てのがんで、入院の日数が減っていることが分かります。乳がんについて見ると、10年前では5週間以上も入院していたものが、今ではその半分の期間で済むようになりました。治療が軽くて済む、つまり早期発見の患者さんが増えたということですね。


・Dr.コトー診療所・・・・伊藤先生からのお便りを紹介しましょう。「私がテレビドラマDr.コトー診療所の医療監修をしていたことから、診察中によく質問を受けます。私の担当は乳がんと胃がんの指導でした。ドラマの中のセリフ、医学用語、手術機材の使い方や手の動きなどの監修をしました。撮影は深夜におよぶこともありました。このドラマの見所は、医師とはどうあるべきか、どう患者と向かい合うべきか、というところにもあります。また、患者やその家族の心理、お互いの絆も印象強く残ることと思います…」さらに先生は続けます。「プライマリーケアという言葉は耳慣れないかも知れませんが、風邪や腹痛や怪我など一般的な病気の初期診療をするという意味の言葉です。Dr.コトーは離島の診療所でまさにこのプライマリーケアを実践しています。現実の臨床では、当直など夜勤では様々な患者さんが来ますので、いろいろな場面に対応できなくてはなりません。こうした経験が今の自分には力になっているように思います。ドラマの医療指導をしていると、クリニックで診療を行っている自分に照らし合わせて、ふとそのようなことを思いました。」
伊藤先生は医者としての大事なココロを持っていますね(いとう新検見川クリニック院長)。


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