診療所通信
        Clinic News Paper
No.81
2006/4/1

/                 川上診療所
 診察室での私の服装は、ごく一般的な白衣です。白衣にもいろいろなタイプのものがあるのですが、私の場合は白くて長い普通の白衣です。ところで仕事以外の私の普段着は、ほぼ毎日ジーンズにTシャツまたはトレーナーというラフな服装です。あとハンチィング帽をいつも被っているので、「競馬場が似合いそうだな」などとよく言われます。通勤もこのいでたちなので、顔見知りの患者さんなどに出くわすと、変装していると勘違いされてか驚かれることもあります。想像している姿と実際とに落差があるんでしょうねきっと。どうしたものか・・。宮内副院長はダンディーで、黒を基調とした統一された服装でいつも決めています。橋本先生は、まあ私と似たり寄ったりですが、たまにビシッとネクタイを締めている時もあって、学会か講演会か察しがつきます。ヒトを外見で判断してはいけないと、子供のころ教わりますが、それにしても興味深いものです。医者が患者さんを見る場合の外見は、もちろん服装だけではありません。その人のたたずまいのようなものから病気を診断できることもあるわけですから。
4月、女の人は爽やかな装い、良い季節ですね。

・早期の段階で発見される検診・・・・がんは軽い段階から進んだ段階まで「進行度」によって分けられています。早期がんとは早い段階で見つかった程度の軽いがんのことを意味します。T期とも言います。T期よりもっと早い段階で見つかったがんを0期と言います。検診事業はがんを早期の段階で見つけ出すことを大きな目標にしています。実際に検診は有効なのかどうか、最新の大阪府がん登録のデータ(がん統計05)を紹介しましょう。まず胃がんについて、検診では早期がんの発見率が72.7%に対して検診以外では45.3%と、明らかに検診が優位でした。大腸がんでも同様に、検診で早期がん以下(0期+T期)が79.4%、検診以外では49.7%でした。この傾向は、肺がん検診や子宮がん検診でも同様でした。乳がん検診の場合、触診からマンモグラフィになってまだ期間が短いということもあってか、検診での早期がん発見率67.9%、検診以外では57.6%と、あまり大きな差は認められなかったようです。各都道府県により若干の差はあるものの、早期発見のために検診はやはり意味があると言えますね。
いずれ早期がんの発見率は90%を越えてほしいと期待しています。

・アロマテラピー・・・・初めまして。看護師の源です。アロマテラピーって何だろう?と思っている方もいらっしゃると思いますので説明いたしましょう。アロマテラピーとは、植物から取り出した精油(芳香物質)を使って、心身の健康を維持する自然療法のことを言います。・・と言われても分かりにくいので、単純に考えてみましょう。例えば、バラの花の香りを嗅いで幸せな気分になったり、オレンジの香りで爽やかな気持ちになったりすることがありませんか? こんなふうに、香りを通じて気分に変化が起こったり、体調に変化をもたらすのがアロマテラピーなのです。楽しみ方は、お香やランプなどを使った芳香浴、その他にも、入浴、スキンケア、ハウスケア(お掃除)など様々あります。私はよくお掃除に精油を使います。お勧めは、バケツに水を張り精油を2〜3滴たらして雑巾を絞り、棚や床を拭き掃除すると、いい香りが広がり面倒な家事も楽にできます。ついでに精油も抗菌・殺菌効果のあるものを使えば一石二鳥です。
看護師の源さんはアロマテラピー・アドバイザーでもあります。次回の解説も楽しみです。(院長)
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